ChatGPTの広告事業が開始200日足らずで年換算約1600億円に

OpenAIが2026年8月31日、ChatGPT上で展開する広告事業「ChatGPT Ads」の年間換算売上高が10億ドル(約1600億円)に達したと発表しました。広告主は数万社、展開地域は40カ国以上まで拡大しており、広告事業の立ち上げから200日未満での到達となっています。
A milestone in expanding access to AI | OpenAI
https://openai.com/index/expanding-access-to-ai-with-chatgpt-ads/
OpenAIが月額1500円のより安価な有料プラン「ChatGPT Go」を正式に提供開始、広告を表示するテストもスタート - GIGAZINE

ChatGPTを高速かつ安定して提供し続けるには大規模なインフラと継続的な投資が必要です。広告は「個人向けサブスクリプション」「法人向けサービス」「有料API」と並ぶ収益源として位置付けられており、OpenAIは「広告を活用することで、無料・低価格でChatGPTを利用できる人を増やせる」とアピールしています。
広告はChatGPTが生成した回答の下に表示され、広告であることを示す「Sponsored」の表記によって通常の回答と区別されます。広告枠は広告主名やロゴ、タイトル、説明文、リンク先、画像などで構成されています。

表示する広告を決める際には、広告システムが会話の文脈やユーザーが何をしようとしているのかという意図に加え、広告のタイトルや説明文、リンク先、広告主が設定した情報などを考慮。広告のパーソナライズを有効にしている場合は、過去のチャットやメモリなどChatGPT全体での利用状況から得られる一部の情報も広告選びに使われることがあるとのこと。候補となる広告が複数ある場合は関連性や広告主の入札額などを基に表示順が決まります。
広告を出したい企業向けに「OpenAI Ads Manager」のベータ版が2026年5月より提供されており、広告主はAds Manager上で予算や入札額を設定し、広告の配信や結果の確認を自分で行えます。広告を見たユーザーが商品購入や会員登録などに至ったかを測定する「OpenAI Pixel」や、サーバー側から成果データを送信できる「Conversions API」も提供されており、単純な広告表示回数だけでなく広告の成果を測定できるようになっています。

広告主の増加に合わせ、広告関連の技術や効果測定を提供するパートナーも50社を超えています。
アメリカで始まった広告テストはカナダ、オーストラリア、ニュージーランドなどへ広がり、2026年8月11日には日本、イギリス、メキシコ、ブラジル、韓国でもChatGPT Adsが開始されました。さらにOpenAIは8月31日、インド、ヨーロッパ、中東、北アフリカでAds Managerによるセルフサービスでの広告購入を開始すると発表しています。
会話型AIへの広告導入には「広告主の意向によってChatGPTの回答内容が変化するのではないか」という懸念がありますが、OpenAIは広告配信システムとChatGPTの回答を生成するシステムを分離しており、広告主が回答内容を変更したり順位を操作したりすることはできないと説明。また、広告主へチャット内容やチャット履歴、メモリ、氏名、メールアドレス、正確な位置情報、IPアドレスなどが渡ることはないとも述べられています。
開始から200日足らずで年間換算売上高が約1600億円規模に達したChatGPT Adsについて、OpenAIは今後も対応地域を広げるほか、新たな広告形式や広告目的、購入方法、効果測定機能を追加する計画です。ChatGPTの中で企業と消費者がより自然な形でやり取りできる方法も検討しており、ユーザーが商品やサービスを探して比較し、意思決定する場としてChatGPTの利用が増えるのに合わせて広告事業も拡大していくと述べられています。
