西武 栗山巧が引退セレモニーで異例の行動 左翼席へマイクスタンドと向けて本拠地ファンへ涙でメッセージ「これからもライオンズの栗山です」
「西武4-1楽天」(30日、ベルーナドーム)
西武・栗山巧外野手(42)の引退セレモニーが引退試合後に行われた。最後のあいさつでは、感極まって一言目が出ずにスタンドから拍手が沸いた。
周囲への感謝を伝えた後、最後にマイクスタンドを左翼席へ向けると、「ライオンズファンの皆さん、苦しい時も楽しい時も支えてくださって本当にありがとうございました。いろいろと温かい言葉をかけていただき、熱い眼差しを向けられ、その度にここで一本打ちたいと執念を燃やしてきました」と話した。
さらに続けて「寂しさはありますけど、今ここにいる選手達が寂しさを吹き飛ばすぐらい大活躍をして日本シリーズへ連れてってくれると思います。25年間、ライオンズの栗山であり続けました。今もこれからもライオンズの栗山です」と話すとスタンドからは大歓声が沸いた。
セレモニーでは冒頭でこれまでのキャリアを振り返る映像が流れた後、栗山は大きな拍手が響く中でマウンドに向かった。最初にかつてのチームメートだった岸孝之から花束を受け取ると、涙が頰を伝った。
さらに西武からは炭谷が花束を持ってマウンドへ。炭谷は握手をしながらうつむいて涙を流した。
続いて同期で同学年の中村が花束を贈呈。涙する栗山に対して、中村は満面に笑みを浮かべて記念撮影するとスタンドが大きく湧いた。だが、笑顔だった中村はマウンドを降りて三塁前の列に戻ると涙を拭いていた。
さらにサプライズで中島宏之氏や片岡保幸氏らも花束を贈呈してあいさつ。さらに野茂英雄氏も登場した。
この日の試合は、西武の全員が背番号1をつけて臨んだ。栗山は「6番・指名打者」で先発。3打席連続で凡退して迎えた八回2死の4打席目に、楽天・泰の初球を捉えて二遊間を破る中前打を放った。
通算2323試合目で響かせた快音にスタンドは大熱狂。栗山は代走が送られると「栗山コール」が響く中、手を上げて歓声に応えながらベンチへ。その姿に号泣するファンもいた。
栗山はベンチ前で仲間に迎えられると、涙をこらえているような表情でハイタッチした。勝利が決まると万感の表情を見せ、ウイニングボールを受け取った。
栗山は育英高(兵庫)から2001年ドラフト4巡目で西武に入団。7年目の2007年にレギュラーに定着。2008年から背番号「1」に変更し、最多安打のタイトルを獲得。2021年9月4日の楽天戦で、西武の生え抜き選手として初の2000安打を達成した。
昨年11月24日に26年シーズン限りでの現役引退を表明。今季は開幕を2軍で迎えたが4月18日に1軍に昇格し、日本ハム戦の九回に代打で出場。今季初打席で初安打を記録した。
西武一筋で25年間プレーし、この試合までの通算成績は2322試合に出場して、2151安打を放って打率・277、128本塁打、914打点。
