導入なら決勝戦の“劇的ドラマ”もありえなかった? 問われる7回制の是非 元巨人の桑田真澄氏は球界の未来に警鐘「甲子園は大切な文化。歴史が断絶してしまう」

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全国制覇をやってのけ、マウンド上で歓喜の輪を作る智弁和歌山ナイン(C)産経新聞社

 今年も真夏の激闘は無事に幕を閉じた。8月22日に阪神甲子園球場で行われた第108回全国高校野球選手権大会の決勝は、智弁和歌山が健大高崎に4-3で勝利。5年ぶり4度目の優勝を飾った。

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 ゲーム終盤の8回に2ランを浴びて逆転された智弁和歌山が、その裏に執念のスクイズで同点。さらに相手バッテリーミスで逆転に成功するドラマチックな展開には、お茶の間も沸いた。

 まさに頂上にふさわしい好勝負が“決戦”で展開された高校球界。しかし、深刻化する夏の猛暑対策として議論される昨今では、7回制導入を求める声も強まっている。仮に同ルールが実施されていれば、智弁和歌山ナインが起こした“ドラマ”は起こりえなかったことになる。

 今春からDH制の導入にも踏み切った高校野球は、クーリングタイム、全国大会の試合開始時間を午前と午後に分ける“2部制”の実施など、まさに変革期を迎えている。しかし、激変していくルールには反対する声も起きている。

 そんな変わりゆく高校球界に意見を投じたのは、往年の名投手である桑田真澄氏だ。23日にTBS「サンデーモーニング」に出演した際に、最も賛否両論を巻き起こしている7回制について問われ、「僕も反対です」とキッパリ。「甲子園大会っていうのは日本の野球界の大切な文化なんですね。ですから第1回大会から高校野球の9回27個アウト制でやってきているんです。これを7回制に変えると、その歴史が断絶してしまう」と異論を語った。

 さらに「当然、選手や審判の安全対策も必要」と前置きした桑田氏は、「何を変えるかじゃなくて、僕は視点が違うと思うんですね。何を守るかという視点が大事だと思う」と持論を続けた。

「9回27個アウト制を守るために、では何ができるか。そうすると試合時間を変えたり、日程を延ばしたり、(試合の間で)休養をもう少し入れるとか、そういったことを変えるべきだと思う。7回制にしても、じゃあ熱中症(になる選手)が出ないかと言ったら間違いなく出ると思います。ですから守るべきものは何かという視点が僕は凄く大事だと思ってます。そういう意味で反対です」

 桑田氏をはじめとするプロ野球OBを含めて、今後も議論が重ねられていくであろう7回制導入の是非。いかなる結論が下されるにしても、野球界の発展のために繋がる答えが出ることを願いたい。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]