【甲子園】智弁和歌山が世代NO1投手の横浜・織田翔希をKO!5年ぶり決勝進出…楠本龍生が確信歩きの決勝3ラン「2ボール0ストライクから100%、ストレート」サポートメンバーの分析ズバリ!
◆第108回全国高校野球選手権大会第14日 ▽準決勝 智弁和歌山7―1横浜(20日・甲子園)
智弁和歌山が横浜(神奈川)を撃破し、優勝した2021年以来5年ぶりの決勝進出を決めた。1点を追う3回に、横浜の最速157キロ右腕・織田翔希投手(3年)から3ランを含む4連打で4点を奪ってKO。170キロ超にセットしたマシン打撃と、詳細なデータ収集で世代NO1投手を攻略した。健大高崎(群馬)は天理(奈良)を1−0で下して初の決勝進出。21日は休養日で、決勝は22日午前10時にプレーボールとなる。
怪物・織田を一振りで仕留めた。智弁和歌山・楠本龍生が衝撃アーチを放った。0―1の3回に3連打で同点に追いつき、なおも無死二、三塁。2ボールから3球目の内角低めの152キロをフルスイング。「しっかり上からたたきました。(野球人生の中でも)一番完璧でした」という打球は大きな弧を描き、右翼席へ吸い込まれた。
聖地のスタンドは一瞬の静寂の後に、地鳴りのような声援が沸き起こった。楠本はゆっくりと歩きだし、右手を力強く突き上げた。「歓声は聞こえませんでした」と極限まで集中していた。5番打者が怒とうの4連打を締め、織田を3回途中KOに追い込んだ。
準々決勝までの3試合は二塁手としてファインプレーを連発し、無失策だった鉄壁守備陣を支えてきた。中谷仁監督(47)は「ガッツポーズはせんと、ちゃんと走ってと思いました」と“確信歩き”に苦笑いしながら、「守備を取り上げてもらっているんですけれど、バットがいい選手なので、ここ一番で打ってくれると信じていました」と、堅守の男が放った高校通算21号をたたえた。
全員の力を結集した一撃だった。「2ボール0ストライクからは100%ストレートがくる」というサポートメンバーの分析を生かした。楠本は「データが出ていたので仕留めることができました」と迷いのないスイングで仲間の思いにも応えた。前日19日は170キロ設定の打撃マシンで織田対策に取り組んだ。「昨日は詰まっていたんですけれど(今日は)『見える!』と自信を持っていけた」。初回は2死一、二塁で遊ゴロに倒れたが、8球の粘りを2打席目へつなげた。
試合前、母・真弓さんにLINEで「織田君からホームランを打つ!」と伝え、有言実行した。「全員が活躍できるように。絶対に勝って優勝できるように」。5年ぶり4度目の日本一へ、あと1勝だ。(高柳 義人)
