20日前場の香港マーケットは、主要93銘柄で構成されるハンセン指数が前日比291.25ポイント(1.14%)高の25786.32ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が120.44ポイント(1.42%)高の8591.65ポイントと4日続伸した。売買代金は1441億550万香港ドルに拡大している(19日前場は1292億5060万香港ドル)。
 投資家心理が上向く流れ。米当局が金利高抑制に動いたことや、中国の政策に対する期待感が支えだ。米財務省は19日、長期債の買い戻し規模を少なくとも2倍に拡大すると発表。米債券市場では、長期・超長期の債券に買いが入り、利回りが急低下した。中国本土では、政治・経済の動きを決める全国人民代表大会(全人代、国会に相当)常務委員会の第24回会議が今月25日に開幕(28日に閉幕)する予定。大規模な経済対策が打ち出される可能性は低いとみられているものの、今後の経済運営方針に対する期待は根強い状況だ。
 一方、中国で朝方公表された実質的な政策金利となる8月の最優遇貸出金利「ローンプライムレート(LPR)」に関しては、予想通り15カ月連続で据え置かれた。ただ、市場の一部では、第3四半期(7〜9月)内に預金準備率が引き下げられるとの観測も浮上している。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、医薬関連の上げが目立つ。バイオ製薬・中医薬メーカーの中国生物製薬(1177/HK)が16.2%高、医薬品メーカーの石薬集団(1093/HK)が13.5%高、バイオ医薬品開発受託会社の薬明生物技術(2269/HK)が6.5%高、創薬ベンチャーの信達生物製薬(1801/HK)が5.3%高で引けた。米医薬株高が刺激材料。昨夜の米株市場では、製薬大手メルクと共同開発する「個別化mRNAがんワクチン」の後期試験が良好な結果を示したことを材料に、米バイオ医薬品大手モデルナが一時2.6倍に高騰した。中国株マーケットでも新薬に対する期待が広がっている。中国生物製薬については、堅調な中間決算を発表し、配当の増額方針を示したことも好感された。そのほか、ハンセン指数の構成銘柄ではないが、康希諾生物(6185/HK)が51.3%高と急騰。同社はエボラ出血熱用ワクチンや新型コロナウイルスワクチン(吸入型)の開発・供給で知られている。
 産金セクターも急伸。紫金黄金国際(2259/HK)が15.0%高、招金鉱業(1818/HK)が8.4%高、霊宝黄金(3330/HK)と山東黄金鉱業(1787/HK)がそろって8.3%高で前場取引を終えた。
 自動車セクターも高い。理想汽車(2015/HK)が5.8%、嵐図汽車科技(7489/HK)が5.5%、蔚来集団(9866/HK)が5.2%、小米集団(1810/HK)が3.6%ずつ上昇した。
 半面、半導体セクターの一角はさえない。蘇州貝克微電子(2149/HK)が5.2%、晶門半導体(2878/HK)が1.9%、瀾起科技(6809/HK)が1.0%、華虹宏力半導体(1347/HK)と兆易創新科技集団(3986/HK)がそろって0.9%ずつ下落した。
 そのほか、ショート動画投稿アプリの快手科技(1024/HK)が9.7%安。中間決算の32%減益が嫌気された。
 本土マーケットは反発。主要指標の上海総合指数は、前日比0.28%高の3905.23ポイントで前場取引を終了した。医薬が高い。不動産、自動車、ハイテク、素材、インフラ建設なども買われた。半面、エネルギーは安い。消費、金融、公益も売られた。
(編集担当:亜州リサーチ=サーチナ)