クレカなら何もせずに「1%還元」なのに…楽天ペイ、PayPay、d払い「改悪が続くQRコード決済」とどちらがお得か
■口火を切ったのは「楽天ペイ」
街中の店舗での買い物は、たいていコード決済で支払っています。コード決済だとクレカからチャージする時と決済する時の両方でポイントが二重取りできたり、条件を達成することでポイントの倍率がアップして、お得になることが多いからです。
でも最近では、このお得な条件が変更になり、得られるポイントが目減りすることが増えてきました。それならわざわざアプリを立ち上げてコード決済で支払わなくても、クレカでタッチ決済したほうが手間なく、むしろお得なのでは? そこで4大ペイとそれに連携するクレカのどちらがお得かを検証してみました。

コード決済の改悪ラッシュの口火を切ったのは「楽天ペイ」。カード払いや楽天銀行口座払いなど、4つある支払い方法の中で一番お得な「チャージ払い(楽天残高)」のポイント還元率と条件が、3月1日から一部変更になることが発表されました。
これまでは楽天ポイントカードの提示回数が2回以上で1.5%還元、2回未満で1%還元だったところ、表示回数が5回以上で1%還元、5回未満だと0.5%還元へと変更。ポイント還元率が1.5%還元から1%還元に下がり、その条件も厳しくなることから、SNSでは「改悪」「もう使わない」といった声が広がりました。

■さらに「PayPay」の改悪が大炎上
その反響が影響したのか、準備の都合で変更を見合わせることになり、今は従来のままの条件で利用できています。ただ変更が発生する場合は改めてお知らせするとのことなので、いつかまた変更が発表されるのではないかとヒヤヒヤしています。
楽天ペイよりも大きな反響となったのが、「PayPay」の各種特典の変更です。PayPayでは毎月の支払い状況に合わせてポイント還元率がアップするプログラム「PayPayステップ」を実施しています。この規約が6月2日に改定され、本人確認が完了していないユーザーは、PayPayステップのポイント還元やポイント還元率アップの対象外となりました。
PayPayの支払いをPayPayカードゴールドに設定することで、ポイント還元率が+0.5%上乗せされる特典も終了。これまでは最大2%還元だったところ、最大1.5%還元に引き下げになりました。

■年間100万円未満の利用はポイントゼロ
ただ新たに「PayPayカードゴールド年間利用特典」が始まり、年間100万円以上のゴールドカード利用で、1万1000ポイントを獲得でき、ゴールドカードの年会費が実質無料になります。年間100〜220万円を利用する場合は従来よりも得できますが、年間100万円以上利用しない人はポイントが得られず、年間220万円を超えて利用する人は、もらえるポイントが目減りします。
このほか、公共料金や税金の支払いが1%還元から0.5%還元に変更。他社決済サービスや交通系ICなどへのチャージは1%還元だったところ、ポイント還元の対象外になるなど、もらえるポイントが少なくなりました。また、PayPayポイントで支払った場合、ポイントがつかなくなりました。
※プレジデントオンライン「PayPay『他社クレカは9月から使えません』…7400万人が使う国民的決済アプリの『改悪』の本当の狙い」
■「d払い特典」上限が一律月200ポイントに
ドコモでは9月1日より、「d払い特典」の上限ポイントと、「d払い」の「dカード支払い特典」のポイント種別が変更になります。
d払い特典のポイント還元率は、「dポイントクラブ」の会員ランクによって異なります。今回の変更ではポイント還元率は変わらないものの、5つ星ランクは月600ポイント、4つ星ランクは月300ポイント、3つ星ランクは月60ポイントだった上限が、一律月200ポイントに変更になります。

そしてdカード支払い特典でもらえるdポイントが「期間・用途限定」になり、有効期限がポイント獲得日から94日後と短くなってしまいます。
「au PAY」では改悪の情報はなく、むしろ7月1日から「ポイントアップリワード(オートチャージ特典)」の対象が、「au PAY ゴールドカード」だけでなく、年会費無料の「au PAY カード」にも拡大されました。これまではau PAY ゴールドカードからau PAY残高にオートチャージしてau PAYで決済すると+5%還元のみの特典だったのですが、au PAY カードもポイントアップの対象となり、+1.5%還元が得られるようになりました。

ただその条件は図表1のように、グループのサービスを多く使うものになるので、ややハードルが高いです。
■「au PAY」はエポス改悪で二重取り縮小
au PAY ゴールドカードやau PAY カードを利用していないユーザーにとっては、他社クレカから残高チャージでき、決済時と合わせてポイントが二重取りできるところがau PAYのメリットです。その王道のチャージ先だった「エポスカード」が、8月1日にau PAYを含む主な決済サービス利用時のポイント還元を終了。二重取りできる他社クレカがかなり限られるようになりました。
このように、ポイントアッププログラムなどのポイント還元率や条件の変更により、コード決済のお得度が失われつつあります。
クレカ決済では基本1%還元になるので、それ以上を目指すとなると、d払いでは「dカード GOLD」の会員となり、dポイントクラブで3つ星以上(3カ月間で600ポイント以上)を目指す必要があります。
またau PAYでは、au PAY ゴールドカードでオートチャージ設定し、家族カードの契約とETCカードの年1回以上利用して3.5%還元。au PAY カードなら家族カードまたはETCカードのいずれかを達成することで1.5%還元になります。
■基本1%還元のクレカのほうがラク
一方、PayPayではPayPayカードゴールドもしくはPayPayカードで決済することで1%還元。PayPayステップの条件である、「200円以上の支払い30回以上」かつ「合計金額10万円以上」の2つの条件を達成することで1.5%還元になります。
そして楽天ペイでは、楽天カードなどからチャージした楽天ペイ残高で支払い、楽天ポイントカードを月2回以上提示することで1.5%還元です。
コード決済で1%以上のポイント還元を得ようと思うと、自社クレカの利用はマストで、毎月の決済額や利用回数を増やしたり、グループのサービスを多く利用したりといった条件が発生します。初めに設定しておけばそれほど面倒ではないものの、毎月、条件をクリアできているかを確認するのはかなりのストレス。
クレジットカードのポイント還元率、コード決済のポイント還元率とその内訳を、図表2に記載してみました。コード決済はポイントアップする仕組みが実に複雑だと感じませんか?

決済する時もアプリを立ち上げ、QRやコード画面を提示したり、店側のQRコードを読み取ったりと手間。むしろクレカでタッチ決済したほうがラクだし、何も気にしなくても基本1%還元とそこそこ得できるので、クレカ決済のほうが良いのではないかと思い始めています。
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綿谷 禎子(わたたに・さちこ)
ライター
情報誌の編集部から編集プロダクションを経てフリーランスのライターに。現在は小学館発行のビジネス情報誌「DIME」を中心に、企業のオウンドメディアや情報サイトなどで幅広く執筆。生活情報サイト「All About」のガイドも務める。自称、キャッシュレスクイーン。スマホ決済や電子マネー、クレジットカード、ポイント、通信費節約などのジャンルのほか、趣味の文具や手帳の記事も手がける。
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(ライター 綿谷 禎子)
