首都圏中古マンション成約4か月連続減、在庫は5か月連続増【2026年7月/東日本レインズ】

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この記事でわかること
・中古マンションは成約4か月連続減、在庫は5か月連続増
・中古戸建ては成約4か月ぶり減、価格は7か月連続で上昇
・売り出し価格に買い手が追いつかなくなってきた

中古マンション:成約件数は4か月連続減、在庫は5か月連続増

東日本レインズ(公益財団法人東日本不動産流通機構)の「月例速報2026年7月」によると、首都圏中古マンションの成約件数は3638件で前年同月比マイナス8.6%と4か月連続の減少となった。減少率は6月のマイナス1.3%から一段と広がっている。
新規登録件数は1万6474件(前年同月比プラス5.7%)と2か月連続で増加。在庫件数は4万7151件(同プラス5.5%)と5か月連続で増加し、増加率も拡大傾向にある。

成約㎡単価は84.17万円/㎡で前年同月比マイナス1.5%と3か月連続の下落となった。ただ前月比は1.9%の上昇で、5月に80.78万円/㎡まで落ちた水準からは2か月続けて戻している。レインズは、1990年10月(83.50万円/㎡)の水準は上回ったとしている。成約価格は5267万円で同マイナス0.7%と、ほぼ横ばいながら3か月連続の下落。前月比は1.1%上昇した。

注目すべきは、売り出し側の数字は方向がまるで違うという点だ。
新規登録㎡単価は117.86万円/㎡(前年同月比プラス20.4%)と2024年5月から27か月連続で上昇、在庫㎡単価は118.30万円/㎡(同プラス28.2%)と2024年8月から24か月連続で上昇している。価格でも在庫価格は6866万円(同プラス29.0%)に達し、成約価格5267万円との差は1599万円ある。売り手の希望と買い手が実際に払った額の開きが、そのまま在庫の積み上がりになっているといえよう。

成約・新規登録・在庫の3つを並べると、方向の違いがはっきりする。

区分 件数 前年同月比 ㎡単価 前年同月比 価格 前年同月比 成約 3,638件 -8.6% 84.17万円/㎡ -1.5% 5,267万円 -0.7% 新規登録 16,474件 +5.7% 117.86万円/㎡ +20.4% 6,834万円 +20.5% 在庫 47,151件 +5.5% 118.30万円/㎡ +28.2% 6,866万円 +29.0%
首都圏 中古マンション(2026年7月)

※東日本レインズ「月例速報2026年7月」より作成

エリア別の成約件数では、東京都区部が1509件で前年同月比マイナス17.2%と7か月連続の減少となった。横浜・川崎市は634件(同マイナス2.2%)と2024年10月以来21か月ぶりの減少、埼玉県は449件(同マイナス3.2%)と2024年9月以来22か月ぶりの減少、千葉県は415件(同マイナス3.5%)と6か月ぶりの減少に転じている。
これまで郊外が都心の減少を埋める形が続いてきたが、7月はその郊外が軒並み前年割れした。増えたのは多摩の354件(同プラス3.8%)と神奈川県他の277件(同プラス1.5%)だけである。

成約㎡単価のエリア別では、東京都区部が135.77万円/㎡で前年同月比プラス2.7%と2020年5月から75か月連続で上昇した。多摩は58.44万円/㎡(同プラス10.5%)と12か月連続の上昇。
神奈川県他は43.71万円/㎡(同プラス5.3%)と7か月連続、埼玉県は44.53万円/㎡(同プラス2.3%)と7か月連続で上昇している。一方、横浜・川崎市は65.62万円/㎡(同マイナス2.5%)と2025年6月以来13か月ぶりに下落、千葉県も41.37万円/㎡(同マイナス0.1%)とほぼ横ばいながら6か月ぶりに下落した。

エリア別に件数と単価を並べると、件数と単価の動きが一致しないエリアが見える。

エリア 成約件数 前年同月比 連続状況 ㎡単価 前年同月比 東京都区部 1,509件 -17.2% 7か月連続減 135.77万円/㎡ +2.7% 東京都多摩 354件 +3.8% 4か月連続増 58.44万円/㎡ +10.5% 横浜・川崎市 634件 -2.2% 21か月ぶり減 65.62万円/㎡ -2.5% 神奈川県他 277件 +1.5% 21か月連続増 43.71万円/㎡ +5.3% 埼玉県 449件 -3.2% 22か月ぶり減 44.53万円/㎡ +2.3% 千葉県 415件 -3.5% 6か月ぶり減 41.37万円/㎡ -0.1%
中古マンション エリア別 成約動向(2026年7月)

中古戸建住宅:成約件数は4か月ぶり減も、価格は7か月連続で上昇

一戸建住宅の人気は続いている

2026年7月の首都圏中古戸建住宅の成約件数は1738件で前年同月比マイナス1.9%と、4か月ぶりの減少となった。新規登録件数は6560件(同プラス1.5%)と6か月ぶりに増加。在庫件数は2万3197件(同マイナス1.2%)と6か月連続で減少しており、在庫が積み上がるマンションとは需給関係が逆になっている。

成約価格は3933万円で前年同月比プラス0.6%と、ほぼ横ばいながら7か月連続の上昇となった。ただ前月比は1.8%の下落で、6月の4006万円から4000万円台を割り込んでいる。
新規登録価格は4846万円(同プラス11.4%)と12か月連続、在庫価格は4711万円(同プラス6.9%)と2025年3月から17か月連続で上昇した。土地面積は143.96㎡(同マイナス4.7%)と3か月ぶりに縮小、建物面積も102.74㎡(同マイナス1.6%)と3か月連続で縮小している。

マンションと同じ形で並べると、在庫の向きが逆であることがわかる。

区分 件数 前年同月比 価格 前年同月比 成約 1,738件 -1.9% 3,933万円 +0.6% 新規登録 6,560件 +1.5% 4,846万円 +11.4% 在庫 23,197件 -1.2% 4,711万円 +6.9%
首都圏 中古戸建住宅(2026年7月)

※東日本レインズ「月例速報2026年7月」より作成

エリア別の成約件数は、東京都区部が274件(前年同月比マイナス17.7%)と5か月連続で減少した。千葉県は352件(同マイナス1.4%)と2024年12月以来19か月ぶりの減少、神奈川県他は210件(同マイナス3.2%)と2か月ぶりの減少となっている。増えたのは埼玉県の439件(同プラス5.3%)が4か月連続、横浜・川崎市の255件(同プラス4.1%)が2024年11月から21か月連続、多摩の208件(同プラス3.0%)が2か月ぶりの増加だ。

成約価格は、横浜・川崎市以外のエリアが上昇した。東京都区部は7494万円(同プラス3.7%)と4か月連続、多摩は4338万円(同プラス19.1%)と2か月ぶり、神奈川県他は3258万円(同プラス4.4%)と7か月連続、埼玉県は2477万円(同プラス2.3%)と4か月連続、千葉県は2641万円(同プラス2.1%)と7か月連続で上昇した。横浜・川崎市だけが4620万円(同マイナス3.4%)と3か月ぶりに下落している。

エリア 成約件数 前年同月比 連続状況 価格 前年同月比 東京都区部 274件 -17.7% 5か月連続減 7,494万円 +3.7% 東京都多摩 208件 +3.0% 2か月ぶり増 4,338万円 +19.1% 横浜・川崎市 255件 +4.1% 21か月連続増 4,620万円 -3.4% 神奈川県他 210件 -3.2% 2か月ぶり減 3,258万円 +4.4% 埼玉県 439件 +5.3% 4か月連続増 2,477万円 +2.3% 千葉県 352件 -1.4% 19か月ぶり減 2,641万円 +2.1%
中古戸建住宅 エリア別 成約動向(2026年7月)

※東日本レインズ「月例速報2026年7月」より作成

買い手が価格に追いつかなくなってきた

7月の数字を並べると、マンションは成約が減り在庫が増え、戸建ては成約がやや減ったものの在庫は減り続けた。同じ中古住宅でも需給は逆になっている。

そのうえでマンションの数字に共通しているのは、売り出し側の価格が2年以上にわたって2割から3割の上昇を続ける一方、実際に成約した単価は3か月続けて前年を下回っているという点だ。
在庫㎡単価118.30万円/㎡に対し成約㎡単価は84.17万円/㎡。売り手が付けた値段のまま売れているわけではない。

エリア別を見れば、都区部の成約件数は7か月連続で減り、埼玉県は22か月ぶり、横浜・川崎市は21か月ぶりに前年を割った。長く続いた連続増加が同じ月にそろって途切れた。
とはいえ、単価そのものは都区部で75か月連続の上昇を保っており、価格が崩れたわけではない。売り出し価格の上昇に、買い手の側が追いつかなくなってきたといえるだろう。

住み替えや売却を考えているなら、周辺の売り出し価格ではなく成約価格を見ておきたいところだ。今回の調査の数字が示すとおり、両者の差は1599万円ある。在庫が5か月続けて増えているということは、その差を埋められなかった物件が売れ残っているということでもある。