Appleは危険なスパイウェアの標的になった疑いのあるユーザーに対してAppleから送られる「脅威の通知」を受け取ったユーザーの数が、2026年8月は「前例のない数」だったことが明らかになりました。

‘Unprecedented’ number of Apple users received recent spyware alert, say investigators | TechCrunch

https://techcrunch.com/2026/08/17/unprecedented-number-of-apple-users-received-recent-spyware-alert-say-investigators/

Appleはデバイスへのハッキングが可能なスパイウェアの標的になった疑いがあるユーザーに対して、「脅威の通知」と呼ばれるプッシュ通知を2021年から定期的に送信しています。

Appleからのスパイウェア攻撃を警告するプッシュ通知は真剣に受け止める必要あり - GIGAZINE



従来、「脅威の通知」の送信頻度は「年に数回」だったそうですが、通知を受け取ったユーザーに対してセキュリティ支援を提供している国際NPO・Access Nowのモハメド・アル・マスカティ氏によると、2026年8月は「過去最多の人数が支援を求めて連絡してきた」とのこと。連絡してきた人の中には、過去に通知を受け取った人も含まれていて、対象国は110カ国に上るそうです。

サイバーセキュリティ企業のiVerifyも、TechCrunchに対してAppleからの「脅威の通知」が急増していることを明かしました。



SNSでもAppleから「脅威の通知」を受け取ったという報告が多数上がっています。「脅威の通知」を受け取ったユーザーのひとりはウクライナ軍の兵士で、ロシアとの戦争に参加しているため、身の安全を守るために匿名でTechCrunchに情報提供しています。「脅威の通知」を受け取ったウクライナ兵は、当初、この通知が詐欺だと思ったものの、Appleに確認したところ事実だと分かったと語りました。

このウクライナ兵は「正直言って少し驚きました。自分がこんな風に狙われるほど重要な人物だとは思っていませんでしたから」と語ったそうです。その後、ウクライナ軍の他の兵士も同様の通知を受け取っていることが明らかになったとのこと。

TechCrunchはウクライナのコンピューター緊急対応チーム(CERT-UA)に対して、「他のウクライナ人、特にウクライナ兵がAppleから『脅威の通知』を受け取っているのか」についてコメントを要請していますが、記事作成時点で返答はありません。



15年以上にわたって政府によるスパイウェア攻撃を調査してきた研究機関のThe Citizen Labで上級研究員を務めるジョン・スコット・レイルトン氏は、TechCrunchに対して「人々が考えているよりも広範囲でスパイウェア攻撃が行われている可能性がある」と指摘しました。

マスカティ氏とレイルトン氏は、Appleから「脅威の通知」を受け取ったユーザーの数が多いのは、Appleがユーザーに通知を送信する新しい方法を採用したことも一因であると説明しています。

なお、Appleは2026年からiPhoneのロック画面、設定アプリ、Appleアカウントに関連付けられたメールアドレス、ユーザーがウェブ上でAppleアカウントにログインした際に、ユーザーに通知するようになりました。