◆新体操 世界選手権 第4日(15日、ドイツ・フランクフルト)

 28年ロサンゼルス五輪予選を兼ねて行われ、団体総合で日本代表「フェアリージャパン」(田口久乃、西本愛実、花村夏実、田中友菜、田辺観世埜、真鍋凛)が、2種目合計56・700点で2位に入り、3位までに与えられる五輪枠を獲得。全競技を通じて五輪出場決定の日本勢第1号となった。前半種目のフープ・クラブで28・550点で全体3位、後半のボールで28・150点。平均年齢18歳の若い布陣で2大会ぶりの夢舞台をたぐり寄せた。1位は57・450点でスペイン、3位は55・500点でブラジルだった。

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 夢切符を日本勢の誰よりも先につかんだ。最初のフープ+クラブで暫定3位につけて挑んだ後半のボールのテーマは「忍者」。日本文化を前面に押し出し「静」と「動」を、乱れのない5人のフォーメーションで見事に表現した。今季チーム最高得点をたたき出し、五輪出場権を得た。田口主将は「胸がいっぱいで実感が湧かない」と話せば、西本は「自分たちの力を2種目で出し切り、切符を取れて本当にうれしい」と喜びを爆発させた。

 屈辱を乗り越え、夢舞台に戻る。日本代表は24年パリ五輪の出場権を逃し、4大会続いていた五輪出場が途絶えた。再出発を図るなか昨年2月には、村田由香里強化本部長の威圧的な指導問題が発覚。空中分解しかねない状況だったが、協会は体制を見直し、チームは鈴木歩佳(あゆか)前主将(26)を中心にコミュニケーションを図るなどしてまとまり、前回大会で史上初の金メダルを獲得した。

 苦難は続いた。今大会は「ディフェンディングチャンピオン」として紹介されたが、チームを支え続けた鈴木らが金メダル獲得後に引退。平均年齢18歳と一気に若返ったチームは、圧倒的に経験が少なく、今年の国際大会では一度も表彰台に立てなかった。

 それでも諦めず、パリ五輪を逃したメンバーだった田口、西本を中心に、通し練習(2分30秒)を昨年10本だったのを毎日30本に増やすなど超ハードトレーニングで強化。伝統の「フェアリー会」で全員でピクニックに行くなどして結束も深め雪辱につなげた。「あれ以上は出せないという演技。(練習で)数をこなした分、力になっていたのが土壇場で見えた。体制を見直し、選手の経験が浅くても強化のスピードは速かった」と村田強化本部長はたたえた。

 早期で五輪出場枠を獲得したのは強化の面でも大きなメリット。田口主将は「どんどんレベルアップしていきたい」。まだ夢の途中、ロスまで走り続ける。

 ◆新体操団体総合 1チーム5人。年度ごとに指定された2種目で演技し、今回は前半にクラブとフープ、後半にボールを使用。1種目は5人が同じ手具を使って演技を行い、もう1種目は2種類の手具を組み合わせて行う。演技時間は、各種目2分15秒〜2分30秒。長すぎても短すぎても1秒につき0・05点減点される。

 ◆直近の主な五輪予選 バレーボールは、女子(中国)は21日から、男子(日本)は9月4日からアジア選手権が開催され、優勝が条件。バスケットボール女子は、9月4日からW杯(ドイツ)が開幕し、優勝すれば出場枠を得る。9月に日本で開催される愛知・名古屋アジア大会では、ホッケー男女、スカッシュ男女、サーフィン男女がそれぞれ優勝すれば五輪切符を手にする。