元GSの田所さんは4年前にがんを患って入院したが、モーレツな仕事ぶりが抜けず、闘病中も働き続けて医師を驚かせたとか

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リカバリーバブルが到来している。専用ウェアにグッズ、メソッドが盛りだくさんで、「休養本」はバカ売れ中。なぜ疲労回復を求める現代人は増え続けているのか? ブームの真相と効果的リカバリー法を探った。
◆超短時間睡眠で補うしかない

モーレツ・サラリーマンたちが実践してきた疲労回復法を取り上げたい。

「先輩にたびたび言われたのはマイクロスリープの必要性。5分だけ深い眠りに就いてリフレッシュする方法です」

こう話すのは、ゴールドマン・サックス(GS)の中でも特に仕事がハードとされる投資銀行部門に7年勤めた田所雄二さん(仮名・40代)だ。

「仕事は“9時〜翌5時”の20時間勤務。M&Aを担当していたので、日中は日本のお客さんへの買収・売却提案やミーティングで埋まり、夕方からはロンドンの顧客、夜11時ぐらいからアメリカの顧客とのミーティングが入る。

深夜に翌日の提案書などを作って上司にチェックしてもらうのですが、必ずダメ出しを食らうので朝5時まで仕事が終わらない。おのずと睡眠負債が溜まるので、超短時間睡眠で補うほかないんです。ランチ時は10以上ある個室トイレが全部埋まっていました。みんなトイレで5〜10分寝るので」

それで疲れが取れるはずもないため、多くの社員は体力の底上げに取り組むという。

◆“超人”化するGS社員たち

「最初はサプリを使ったり、サラダしか食べなくなるなど健康食に走るヤツが多いんですけど、次第にジムで体を鍛えるようになる。基礎体力を底上げして、疲れに負けない体をつくり上げるほうがパフォーマンスが上がるので。

六本木ヒルズに本社があったときは社内にGS社員専用のコナミスポーツのジムが併設されていたので、そこで仕事の合間にトレーニングに励み、テストステロンを分泌させてやる気と集中力をみなぎらせる。それが習慣化すると、長時間労働も苦にならなくなる」

そのため、“超人”化するGS社員が多いとか。

「私はGSを離れて起業しましたが、仕事が緩すぎるので、自分の会社以外に3社のアドバイザーを務めながら、大学での学び直し、週3日は空手の道場に通い、予備自衛官にもなりました。

その自衛官には暑熱順化訓練といって、夏場に厚着をしてジョギングするなどして暑さに慣れる訓練があるのですが、これはGS時代にやった基礎大量UPトレーニングと一緒。体に負荷をかけ続けて限界値を引き上げる。これを続ければ、人間誰でも疲れに負けない体をつくり上げることができます!」

◆取り調べの疲労を解消した筋トレと枕

一方で「ニンニクと快眠グッズで乗り切った」と話すのは、5年前まで8年間、長距離トラックドライバーとして働いた経験を持つヨシトさん(31歳)だ。

「当時は一日12〜16時間労働で、30kgある荷物を1000個も手作業で積んだり、荷下ろしするのもザラでした。毎日、疲労は極限状態に達するので、とにかく睡眠時間を確保することに努めました。2日に一度しか家に帰れないのですが、シャワーを浴びる時間がもったいないので、汗拭きシートで済ませて1分でも長く寝る。

快適な睡眠のために、2万円以上する高級枕をトラックに常備し、ホットアイマスクとリカバリーウェアを身につけて寝ていました。食事は買いだめしておいたレトルト食品をトラックに設置したレンジでチン。もしくはカップラーメン。外で食事するより、お金も時間も節約できるからです。そこに、常備しておいた生のニンニクをスライスして振りかけると、エネルギーがチャージできる。疲れは抜けないけど、長時間労働は乗り切れる」

◆ハードすぎる試練を乗り切った人

“仕事”とは異なるが、ハードすぎる試練を乗り切った人も紹介しよう。東大大学院の共同研究を巡る汚職事件で5月に贈賄の疑いで有罪判決を受けた日本化粧品協会元代表理事の引地功一氏(52歳)だ。