【プレイバック’06】教義は教祖と交わること…韓国“カルト教団”本誌が入手した「喜び組」リスト
中高生でも肉体関係を結ばなければならない
10年前、20年前、30年前に『FRIDAY』は何を報じていたのか。当時話題になったトピックをいまふたたびふり返る【プレイバック・フライデー】。今回は20年前の’06年8月18日号『本誌がスクープ告発 カルト団体「摂理」は日本の有名女子大生にも魔の手 韓国SEX教団「エロ教祖の〝喜び組〟美女リスト写真」』を取り上げる。
韓国国内では’90年代末期から社会問題となっていた韓国のカルト宗教団体『JMS』(正式名称・キリスト教福音会、日本での名称は『摂理』)。教義は聖書をもとにしたもので、旧統一教会と似ていたが、3つの点が独自のものだった。
①教祖の鄭明析(チョン・ミンソク・当時61)=救世主(神)である。
②堕落はサタンと交わることで始まり、そうなる前に教祖と交わるべきだという「愛人教育」が施される。
③「愛人教育」の対象外の女性は「祝福式」と称する合同結婚式で男性信者と結婚する。
女性信者であれば、中高生であっても教祖のもとに写真つきの資料が送られ、選ばれると肉体関係を結ばなければならないとされていた。
韓国では’99年2月に鄭が元信者から婦女暴行容疑で告発され、海外へ逃亡。その後も告発が続くという事態となっていた。一方で、同団体は日本では’87年から布教を始めている。韓国とは違い、’06年以前には大きな問題となることもなく、一流大学の学生や卒業生に絞って勧誘活動を行い、静かに信者数を増やしていた──(《》内の記述は過去記事より引用、肩書は当時のもの)。
『摂理』が当時2000人ともいわれる信者を日本で獲得していた背景には、東大・京大・早稲田・慶應・上智など一流大学のサークルを隠れ蓑に布教を進めていたことがあった。その中には純粋な宗教だと信じて入信した女性信者が多数いた。何も知らずに教祖のもとに送り込まれて半ば強制的に性行為を強いられる女性があとを絶たなかったという。
だが、鄭の「喜び組」を務めるために選抜された一部の女性信者たちにとって、教祖と肉体関係を持つことは、この上ない“栄誉”。今後、鄭以外の男性と交わらないことを誓う代わりに、「常緑樹」という尊称を授かって教団内で高い地位につくことを約束されていたからだ。教祖を一心に崇める彼女たちは、自身の身を捧げるのはもちろん、鄭が好むタイプの女性を彼の逃亡先である中国の隠れ家に送り込むことも使命としていた。
1試合33ゴールの“スーパーマン”
この当時、鄭の所在は不明だったが、数ヵ月前までは中国東北部・鞍山市郊外のプールつきの豪邸で数十人の取り巻きや愛人に囲まれて優雅な暮らしをしていたようだ。ここで行われていた乱行について、記事では次のように触れていた。
《この屋敷で凌辱され、韓国に逃げ帰った女性たちの証言によると、鄭は複数の信者を集め、その面前でSEXを見せつけていたという。
被害に遭った元女性信者が語る。
「愛人教育を施される信者たちには、先輩格の女性信者が寄り添い、競争心を煽ります。『あのコは総裁(※鄭を指す)の子どもを産みたいって言うぐらいお慕いしているけど、あなたはどうなの?』などと言葉巧みに迫り、時にはレズ行為に及んで羞恥心を麻痺させるんです」
被害者は性体験が少なく、SEX自体に疎い者も多いため、鄭に凌辱されるまで洗脳が解けなかったというケースが多く見受けられるという》
さらに鄭は性行為に及ぶ際に避妊具を使用することはなかったという。「サタンと交わり堕落する前に、教祖と交わる」というのが摂理の教義だが、教祖こそがサタンではなかったのか。
教祖のカリスマ性を高める目的なのか、サッカーに興じる鄭の写真の説明文には、次のようなスーパーマンぶりが書かれていた。
《〈総裁は(1試合で)計33ゴールを記録され、そのうちの5ゴールは12人のキーパーが守るゴールにシュートを決めました。 妙技の真髄を見せてくださったのです。総裁は修練会の期間中、1試合に出場し、 計130得点を記録されました〉》
もはやギャグとしか思えないが、カルト宗教の信者たちは、こんな「伝説」を大真面目に信じていたのだ。
2度目の実刑判決で収監中
’07年5月に鄭は北京で中国の公安当局に逮捕され、韓国へ引き渡された。’09年に女性信者に対する強姦および準強姦罪で懲役10年の実刑判決を受け、服役した。
‘18年に刑期を終えて出所した鄭は、教団が「聖地」とする施設で過ごしていたという。しかし、出所直後から再び性的暴行におよぶ。
’18年2月~’21年9月にかけて、韓国中部・忠清南道の教団施設で、香港人の女性信者に23回の性的暴行を加えたほか、オーストラリア人や韓国人の女性信者にわいせつ行為をしたとして再び起訴。’24年10月に懲役17年の判決を受けた。
教祖が逮捕・収監を繰り返す一方で、『JMS』は着々と組織を拡大していた。現在は世界104ヵ国に数百万人の信者がいるといい、国内の信者も約5000人までに増えたという。勧誘の舞台は依然として大学のキャンパスで、SDGsや社会貢献などに興味がある意識高めの学生に布教活動を行っている。
コロナ禍には大学の目の届かないSNSを利用する手口も見られた。入学前の高校生や、就職活動を控えた学生に、先輩やOBを装ってメッセージを送り、集会に勧誘するなどの活動が活発化していたのだ。
