社労士たかこ先生が、YouTubeチャンネル「わがまま社労士の人財革命チャンネル」で「【最賃改定】パートの労働時間が激減!人件費問題ではなく労働力不足の危機」を公開した。動画では、最低賃金の引き上げが引き起こす「目に見えない人手不足」の危機と、その具体的な対策について解説している。

たかこ先生はまず、今年度の最低賃金が全国平均で75円引き上げられる見込みであることに触れ(※その後、全国加重平均の上昇額は55円と公式に発表されました)、それに伴う人件費の高騰以上に「もっと怖い目に見えない話」が潜んでいると指摘する。それは、扶養内(いわゆる「130万円の壁」)で働くパート従業員が多い会社で起こる労働時間の減少だ。

動画内でのシミュレーションによると、時給が75円上がった場合、年収を130万円の枠内に収めるためには、1人あたりの週の労働時間を約1.5時間減らす必要が生じる。たかこ先生は「1人ずつは小さくても、束になると大きいのよ」と語り、もし30人のパートがいれば週60時間、つまり「フルタイムの社員1.5人分の労働力が消えちゃう」と警鐘を鳴らした。従業員の人数自体は変わらないため、経営者が気づかないうちに現場の生産性だけが落ちてしまうというメカニズムである。

この事態に対し、単に人を新しく採用すればよいという考えは甘いと語る。対策として、まずはパート従業員ごとの「消える労働時間」を見える化し、本人と希望の働き方をすり合わせることが重要である。その上で、不足する時間帯をピンポイントで特定し、既存従業員の再配置を行った後に、どうしても足りない部分のみを限定して採用募集にかけるべきだと具体的な手順を説明した。

対策を先送りすれば、後からパート従業員から一斉に労働時間の削減を求められ、最終的にしわ寄せを受けた正社員の退職を招きかねない。最低賃金引き上げという逆風を乗り越えるためには、人数ではなく「労働時間」を正確に把握し、先手を打つ組織づくりが必要不可欠である。

チャンネル情報

助成金専門社労士のたかこ先生が、国からもらえる助成金と労務管理について、日本一わかりやすく教えるチャンネル。 助成金申請2,000件超、200社以上のコンサル経験をもとに、ヒト・モノ・カネが好循環で回る強い組織=「骨太経営」の実践法を発信中。著書『その悩み、助成金が解決してくれます!』(KADOKAWA)も好評発売中。