【家族の資産知っている?】知らずに放置…把握しにくい“デジタル遺産” ID・パスワードなどの登録サービスも【なるほどッ!】
「news every.」の森圭介キャスターが、ニュースの気になる情報をお伝えする「なるほどッ!」。10日から3日間にわたってお伝えしているお盆の帰省シーズンに「家族で話したい、なるほどッ!」ですが、11日のテーマは、「知らずに放置は注意 家族の『資産』」です。
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1年間に相続人がいないまま亡くなった人の遺産の総額が莫大(ばくだい)になっています。その金額はおよそ1292億円です。
日本相続学会の副会長で弁護士の吉田修平さんによりますと、背景には少子高齢化などで相続人のいない1人暮らしの高齢者が増加していることや相続人がいても高齢だったり、遠くに住んでいたりして遺産を整理することが大変で、相続を放棄するケースも出てきているといいます。
吉田さんは資産を明らかにして、早いうちに家族みんなで話し合うことが大切だと話していました。
ちなみに、相続人のいない遺産は、国庫つまり国に入ってしまいます。
■家族で「資産」について話をしたことは?

家族で「資産」について話をしたことがあるか、街の人たちに聞いてきました。
約10年前に親が亡くなる・60代
「(Q.事前に資産の話していた)してないですね。(親が亡くなった後)いろいろ出てきますね、整理すると。宝石とか」
両親60代・主婦(40代)
「(パスワードなど)変わってないのかを聞くのも、ぶしつけな気がして、話題にできるような話ではない」
父80代・会社員(40代)
「(父が)終活は考えているみたいで、亡くなったときの話は最近少しずつ出るように。父が元気なうちに、息子のことは気にしないで使ってもらいたい。変に残って、もめるのもイヤ」
■“デジタル遺産”でトラブルも

ただ、いざというときに話していないと困ってしまうケースがあるんです。
実際に、国民生活センターにこんな相談が寄せられています。
・亡くなった家族のスマホのロックが解除できず、ネット銀行の口座が確認できなかったケース。
・何かわからない請求に気がつき、調べたら定額でサービスを継続して利用するサブスクだったことがわかったものの、IDやパスワードがわからず、解約できなかったケース。
日本デジタル終活協会の代表理事で弁護士の伊勢田篤史さんによりますと、こうしたネット銀行やサブスクなどは“デジタル遺産”と呼ばれていますが、亡くなった家族のパソコンやスマホのログインパスワードを知らないと、アクセスできず、“デジタル遺産”の存在が把握しにくくわかっても解約するときに手間がかかる可能性もあるといいます。
ログインパスワードがわからない場合は、専門事業者に解除を依頼することもできるということですが、特にスマホのログインパスワードの解除によるデータ復旧の費用が20万円から50万円ほどかかるうえ、期間も半年から1年かかるケースもあるそうです。機種によっては開けることができないケースもあるということです。
本人が生前に利用している「金融機関名」や「サブスク名」を家族にわかるように残してもらうことが重要で、まずはそれぞれのサービス提供者の窓口に相談してほしいということです。
■“生活の話の延長で聞いてみる”

こういったトラブルを避けるためにも家族と事前に話し合っておくことが大事なんですが、とはいえ、いきなり「資産いくら持ってるの?」とは、親やきょうだいにもなかなか聞きづらいですよね。
日本相続学会の吉田さんに話し合う際のポイントを聞きました。
「いくら持っている?」と金額から聞くのではなく、例えば、「デジタルの資産って情報を共有してないと後で大変らしいよ」、こんな話から始めてみるのも1つの方法だといいます。
ほかにも「○○銀行使っているけど、もしものときがあったらどうすればいいんだろう」と自分の将来の話から切り出す方法や、「最近地震も多いし防災グッズを見直そうと思っているんだ」という話から、「もしものときに連絡先とか、通帳の場所ってわかるようにしておいた方がいいよね」とつなげて、預金や保険、スマホの契約などを聞いてみるというように生活の話の延長で聞いてみるのもいいかもしれないということです。
ただ、引き継ぐのは資産だけでなく、借金やローンなどマイナスの財産も相続の対象になるため、一緒に聞いておくことが大事だということです。
■“伝えたい情報”アプリで管理も

いずれにせよ、元気なうちに話しておいて一般的にエンディングノートなどに残してもらう方法もありますが、こういうサービスも出ているんです。
1つは、三井住友銀行のサービス。
預貯金や保険、不動産などの資産情報だけでなく医療・介護・葬儀についての希望や普段使っているID・パスワードなども登録できます。
そして、「もしも」のときには登録した情報は家族に届けられるということなんです
ほかにも“デジタル終活アプリ”というのもあって、金融機関の情報やSNSのアカウント、パスワードなど伝えたい情報を残すことができることに加えて、マイナンバーカードを活用し、本人確認をするほか、亡くなったことをシステム上で検知し、事前に登録した家族に自動で通知してくれるサービスです。
伝える方法を事前に知っておけば、話もスムーズに進むかもしれません。
(8月11日放送『news every.』より)