土壇場で同点弾を挙げたロマニッチ。川崎に勝点1をもたらした。(C)SOCCER DIGEST

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[J1第1節]東京V 1−1 川崎/8月9日/味の素スタジアム

 2025年に就任した長谷部茂利監督が続投し、コーチングスタッフの最小限の入れ替えを行ない、FWエリソンこそ移籍したが、ブラジル人新助っ人3人(CBペドロ ホマーノ、FWカイキ・ケイロス、FWデリキ・ラセルダ)を加えて新シーズンに臨んだ川崎。

 コーチングスタッフでは長橋康弘がコーチとの兼任で新設するU-21チームの監督となり、一方でレジェンドである中村憲剛をヘッドコーチに据え、選手たちのフィジカル面を担当するストレングス&コンディショニングコーチには浦和に在籍し“テックさん”の愛称で親しまれたヴォイチェフ・イグナティウクを招聘。

 刺激を加えながら新シーズンの開幕に臨んだ。

“シゲさんのサッカーを全員で支える”。合言葉は、長谷部監督のスタイルを進化させることで、オフシーズンは、後方からの丁寧なビルドアップ、走力、守備の改めての強化などを進め、アウェーでの開幕となった東京V戦の前半では、ボールをつなぐ部分の向上は見て取れた。

 改めて“中盤を大事にする”川崎のスタイルを押し進めるうえで今季のキーマンになりそうなボランチの山本悠樹も振り返る。

「(引き続き4−2−3−1を採用したなか)後ろの選手中心にすごくボランチの僕らを見てくれたのと、コンビを組んだ(橘田)健人ともすごく目が合いながら、誰がどれぐらい来て、その背後に(トップ下の)ヤスくん(脇坂泰斗)が空いてるなとか、(サイドハーフの伊藤)達哉が入って来ているなみたいな感覚を感じながらプレーできたので、ビルドアップに関してはそんなに困ることなく、スムーズに前進できたのが前半だったかなと思います。

 それをキャンプからやろうっていうなかで、スムーズに進められた分、相手の陣地に押し込む展開が多かったのは良かったです。それが得点につながっていないのは課題ですが、やろうとしていることを出せている場面は多くあったと思います」

 山本の言葉通り特に前半の“つなぎ”はスムーズだったが、ポゼッション率では66パーセントと34パーセントと大きく上回りながら、シュート数は15本と14本、枠内シュート数は同数の4本と、崩しの部分では違いを生み出せず。さらに、後半アディショナルタイムに追いついたとはいえ、後半開始早々に失点したように被弾する時間帯という悪癖はまたも顔を出す形となり、後半はつなぎの部分でも苦戦するシーンもあった。山本も指摘する。

「“下”から、相手のプレスを受けながら剥がすところは今日は良くできたと思います。そこから、最後の一番難しい、得点を取る面に対しては、スピードアップするところだったり、入っていく枚数、質などは、突き詰めないといけないチームですし、改めて課題だと感じます。

(後半は)失点した時間が良くなかったのと、あそこから相手の圧みたいなものが、ひとつギアが上がった感じはあったので、そのなかで相手のプレスをコントロールしながら進むことがちょっとできなかったと思います。また5−4−1で引かれた時にどこから入っていくのかは前後半通して課題ですし、多くチャンスを作るために、入っていくところ、危険なエリアにボールを入れていくところはもっとやらないといけないです。そこは“回数と質で殴り続けるしかない”という感じです」
 
 また、チャンスをモノにできなかったキャプテンの脇坂泰斗も難しい評価を口にする。

「みんな頑張っていたし、課題はありつつも、前進したところもあったので、僕自身の決定機だったりを決め切らないといけなかったですし、90分出てる身としてチームを勝たせられなかったので、自分の責任も大きいんじゃないかなと思います」