厳しい暑さで…トマト高騰 生産量1位の熊本・八代市では地震で農家に打撃 産地を北へ“避暑”の動きも
トマトの価格が高騰しています。背景にあるのは、猛暑。暑さを避けて、産地を北上させる動きもでてきています。こうした中、トマトの一大産地である熊本では、農家に被害がでています。その影響とは。
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トマトの生産量1位で、一大産地の熊本県八代市は、全国にトマトを出荷しています。
この地でおよそ80年続くトマト農園では…
トマトドリームカンパニー・宮崎章宏社長(44)
「ヒビ割れているんですけど」
栽培用ハウスの基礎が壊れ、畑の土が一部、液状化しています。全て修理するには1000万円は必要だといいます。さらに大きな問題が…
トマトドリームカンパニー・宮崎章宏社長(44)
「農業なので一番は水が全て」
水の問題です。
■苗に地下水をかけて育てるも…

こちらの農園では今、10万本ほどのトマトの苗に地下水をかけて育てているといいますが…
「地震の影響で、昔ここ海だったので(地下水に)塩水が混じっている可能性があって。(地下水を)かけても枯れちゃう可能性があるが、かけないと枯れちゃう」
その影響か、苗の葉が黄色くなるなどの問題が例年より多く発生しているといいます。
■“死活問題”農業用水路が地震で崩れる

さらに、地区全体で“死活問題”となっているのが…
トマトドリームカンパニー・宮崎章宏社長(44)
「農業用水路が地震で崩れちゃって。水を流しても漏れちゃう現象が起きている」
農業用水路に水が流れないと、この地区には廃業せざるをえないトマト農家もでてくるおそれがあるといいます。
農水省は県などと連携し、いち早く用水路を復旧させたいとしていますが、復旧の具体的な時期についてはメドがついていません。
■「年内、トマトの単価上がる可能性ある」

今月20日ごろからは、苗を畑に植え、これまでの何倍もの水を使ってトマトを育てる時期です。農家は危機感を募らせます。
トマトドリームカンパニー・宮崎章宏社長(44)
「(水を)やれていない農家は、生育上の不具合がトマトを植えた後に出てくる可能性がある。年内11月・12月、本当はあるトマトがない可能性も。年内、トマトの単価が上がる可能性がある」
■関東のスーパー“例年より8割ほど高く”

関東のスーパーでは、猛暑の影響ですでに高値となっています。
スーパーマーケットセルシオ 青果担当・池川啓一さん
「今はM3個で398円だから(税抜き)1個133円くらい」
例年より8割ほど高くなっているといいます。
農水省は、夏場の主な産地で7月に高温となった影響で、今月後半もトマトの価格は平年を上回る見込みだといいます。
熊本地震の影響で、年末にかけてトマトが値上がりする懸念もありますが…
お客さん
「よく箱買いしますね、八代のトマト。大した助けじゃないかもしれないですけど、八代のがあれば買いたい」
■新品種…暑さに強いトマトが開発される

近年続く暑さによる被害を減らすため、暑さに強いトマトが開発されました。
トマト農家・笠原弘孝さん
「本当に救世主に近い」
以前の品種だと暑さで半分ほどに被害がでたこともあったといいますが、新品種にしたことで生産量が安定したということです。
■“避暑地”に栽培用ハウスを建設

猛暑対策はほかにもあります。三重県津市にある農業法人は、猛暑による生育不良に悩んだ末…
浅井農園・勝部尚隆さん
「三重では暑さが厳しくなってきているので、北海道に拠点を新しく追加して」
今年新たに、夏場の平均気温が6℃ほど低い、北海道伊達市に栽培用ハウスを建設したというのです。
そのハウスでは、今まさに収穫シーズンです。“避暑地”でのトマトの出来は…
浅井農園・勝部尚隆さん
「トマトの生育自体もとてもいい。予定より2〜3割(多く)とれた」
暑さが厳しさを増す中で、生産者の努力が続けられています。
(8月7日放送『news every.』より)