新興国株式投資の新たな魅力、「ティー・ロウ・プライス 新興国ディスカバリー株式ファンド」の逆張り投資戦略
新ファンドの運用エンジンは、世界で約2兆7000億円の資金を集めた「ティー・ロウ・プライス 新興国ディスカバリー株式運用戦略」だ。この運用戦略は、市場で見過ごされている優良企業を発掘する「ディスカバリー(再発見)」と、「コントラリアン(逆張り)」に特徴のある戦略で、ポートフォリオ・マネジャーのアーネスト・イェン氏が率いるティー・ロウ・プライス新興国ディスカバリー株式運用チームが担当している。新ファンドの販売会社は三菱UFJモルガン・スタンレー証券で、当初募集が8月17日からスタートする。
ティー・ロウ・プライスは新興国市場について「先進国を追いかける側」から国や地域ごとに異なる独自の成長ドライバーを持った「世界システムを回す側」に変貌しつつあると捉えている。たとえば、台湾セミコンダクター(TSMC)が半導体ファウンドリ(受託製造)で世界シェアの約7割を占め、DRAM(メモリ半導体)では韓国のSKハイニックスとサムスン電子で併せて約7割を占めるなど先進テクノロジー分野での存在感が高まっている。また、急速に進展するデジタル経済は国内にeコマース(電子商取引)による巨大な消費市場を構築しつつあり、先進国への輸出に頼ることなく域内に成長市場が生まれている。たとえば、中国・インド・インドネシア・ブラジルのインターネット利用者数は合計で約27億人に達し、域内の所得向上にともなってネット通販やゲーム、それに伴う金融や物流、デジタル広告などのビジネスが急速に成長している。
さらに、新興国には豊富な天然資源を有している国が多く、世界的な資源需要拡大の恩恵を受けやすいという成長要因もある。たとえば、AI・データセンターの増設に必要な鉄鉱石は生産量の55%が新興国にあり、銅の埋蔵量の63%、ボーキサイトの生産量の76%は新興国にある。また、EVやクリーンエネルギーに不可欠なニッケルの埋蔵量は69%、リチウムの資源量の59%は新興国が握っている。今後本格化すると見込まれるEV、クリーンエネルギー、AI関連の設備投資などが資源需要を押し上げ、加えて、地政学リスクの影響で原油等の供給制約が強まれば価格上昇が資源輸出国である新興国の財政改善の追い風にもなる。吉原氏は、「先進国に依存せずとも自国の強みを生かして新たな成長ステージへ移行しつつある現在の新興国を、あえて、『シン・新興国』と概念的に表現しました。ぜひ新しい魅力に気づいていただきたい」と語っている。
■徹底した企業調査と逆張りの投資
同ファンドの運用の特徴は、ティー・ロウ・プライスの企業調査力の強みを生かしたものになっている。運用チームをサポートするのはアナリストを含め約30人で、メンバーは26の国籍を有し、28言語に対応しているため、幅広い地域において企業経営者と詳細な取材や面談が可能だ。さらに、拠点もグローバルに展開し、当運用戦略の運用責任者であるイェン氏は香港在籍だが、パートナーであるアソシエイト・ポートフォリオ・マネジャーのハイダール・アリ氏はニューヨーク在籍、チームアナリストのマーティン・ベイラック氏はロンドンに在籍している。チームがグローバルに分散して在籍することによって世界各国の金融市場を24時間体制でカバーすることが可能となり、各地域の投資機会に迅速に対応することもできる。
