アンドゥリル社・パーマー・ラッキー氏(写真:ロイター/アフロ)

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AIドローンによる新しい戦争の形を模索するアメリカの軍事事情を2026年7月27日放送の「プライムニュース」(BSフジ)がとりあげたが、そのなかで、アメリカ国防総省がAIドローン戦略のレプリケーター構想を進めるために防衛テクノロジーのスタートアップ企業を抜擢したことを紹介した。2017年にパーマー・ラッキー氏(33)が創立したアンドゥリル社だ。日本と関係があるという。

小泉防衛相と会談、海自はAI式統制プラットフォーム実証の契約

この防衛テクノロジー企業は、2026年5月時点で企業評価額は約610億ドル(約9.8兆円)。高度なAI技術を駆使した指揮統制プラットフォーム「Lattice」の開発、このシステムを基盤に無人航空機システムなど最先端の自律型防衛装備品を次々と生み出しているという。

フジテレビ報道解説委員長の松山俊行さんは「この会社は日本とも関係があり、小泉進次郎防衛相とラッキー氏が2025年12月に会談、海上自衛隊がAI式統制プラットフォーム『Lattice』のデモンストレーションや指揮統制における実証を行うためにアンドゥリル社と契約を締結した。アンドゥリル社は2025年に日本法人を立ち上げ、秋田のメーカーと試作ドローンを開発している。2026年6月には、閉鎖予定の日産自動車追浜工場の敷地取得に向けた協議を行い、ここを軍事用の無人機の生産拠点に転換したい意向だと報じられている」と話した。

VRグラスの会社を売り、巨大な財産を築く

この会社はなぜ注目されているのか。MIT(マサチューセッツ工科大学)のCAMS(サイバーAIセキュリティーマネジメントコンソーシアム)副所長の藤末健三さんは「ラッキー氏はもともとVRのグラスを作っていた。それを当時のフェイスブックに売って巨大な財産を築いた。彼はシリコンバレーでは珍しくトランプ大統領を応援していたので、フェイスブックと仲が悪くなり、出ざるをなくなったところにトランプ氏などがサポートして会社をつくった」と解説する。

では、なぜ33歳の若者が防衛産業に参入しようと思ったのか。藤末さんは「米国の西海岸と東海岸はカルチャーが違い、私がいた東海岸のMITは軍と近い。一方、西海岸に行くと、軍とは遠いという感じで、自由にビジネス活動をするという感覚だ。その西海岸でラッキー氏は国を守るために自分たちのテクノロジーを使うということで動き出した。何か地殻変動が起きているような感じがする」と話した。

(ジャーナリスト 佐藤太郎)