不要な広告をなるべく見たくないネットユーザーにとって広告ブロックツールはありがたい存在ですが、逆に広告ブロックを狙い撃ちして「広告ブロッカーが検出されました」「広告ブロッカーを無効にしてください」といったメッセージを表示するサイトやページ内容を隠したりぼかしたりするオーバーレイを表示するサイトも少なからず存在します。「Unwall」は広告ブロック対策のアクセス制限を検出して非表示化してくれるユーザースクリプトです。

kelesmert/unwall

https://github.com/kelesmert/unwall

◆概要

Unwallは「目に見える広告ブロック対策」であるポップアップ・オーバーレイ・ぼかしレイヤー・スクロールロックを検出して対応することに特化して設計されています。したがってそれ以外の動作(広告をブロックする・広告ブロックを無効化する・有料コンテンツを見られるようにする・テレメトリを収集するなど)は一切行わないとのことです。

◆導入

公式GitHubではUnwallを実行する方法として以下の2通りを紹介しています。

・常時実行する方法:ユーザースクリプトマネージャーをインストールしてユーザースクリプトを実行させる

・1回限り実行する方法:開発者ツール上でてユーザースクリプトを実行する

今回は前者の方法を採りますので、まずはユーザースクリプトマネージャーをインストールします。公式GitHubではViolentmonkey・Tampermonkey・Greasemonkeyをユーザースクリプトマネージャーの例に挙げていますが、今回はWindows版FirefoxにViolentmonkeyをインストールします。

Violentmonkey

https://violentmonkey.github.io/



ViolentmonkeyのサイトをFirefoxで開きInstallationの項目を探すと各種ブラウザのアイコンがあるので、Firefoxのアイコンをクリックします。



Firefox公式アドオンサイトにあるViolentmonkeyのページが開くので「Firefoxへ追加」ボタンをクリックします。



「Violentmonkeyを追加」ポップアップが表示されるので「追加」ボタンをクリックします。



「Violentmonkeyが追加されました」ポップアップが表示されるので「OK」ボタンをクリックします。



Firefoxのツールバーにある拡張機能のアイコンをクリックすると拡張機能のリストがポップアップ表示されるので、Violentmonkeyをクリックします。



Violentmonkeyがポップアップ表示されるので、歯車アイコンをクリックするとダッシュボード画面を表示します。



ダッシュボード画面はユーザースクリプトが一件もインストールされていない状態だとポップアップメニューを開いた状態で表示されるので、ポップアップメニュー中の「URLからインストール」を選択します。



「URLを入力」ポップアップが表示されるので、公式GitHubのReleaseページにある最新版のユーザースクリプト「Unwall.user.js」のURLをコピーしてペーストし、「OK」ボタンをクリックします。



「Unwall.user.js」の情報を示すユーザースクリプト画面が表示されるので画面の中ほどにある「インストール」ボタンをクリックします。



赤文字で「スクリプトがインストールされました」と表示されればユーザースクリプトのインストールは完了です。「閉じる」ボタンをクリックしてユーザースクリプト画面を閉じます。



ダッシュボード画面に戻りますが、インストールしたユーザースクリプトが表示されています。これでFirefoxで任意のページを表示するとUnwallが常時実行される状態になりました。



◆広告ブロック対策との勝負

Unwallの実力を確認すべく、動作チェック用のサイトを用意することにします。サイトの作成には「Studio」を利用しました。

無料でローカルにWordPress環境を構築する「Studio」レビュー - GIGAZINE

https://gigazine.net/news/20241103-wordpress-studio/



作成したサイトに広告ブロック対策を導入するには「CHP Ads Block Detector」プラグインを利用しました。

CHP Ads Block Detector - WordPress プラグイン | WordPress.org 日本語

https://ja.wordpress.org/plugins/chp-ads-block-detector/

Firefoxに広告ブロックプラグインをインストールし、まずはViolentmonkeyを無効化した状態で動作チェック用のサイトを開いてみたところ、広告ブロック対策のポップアップがモーダル表示されました。戦いの舞台は整いました。



Violentmonkeyを有効化してブラウザをリロードすると……、何事もなかったかのように広告ブロック対策のポップアップがモーダル表示されました。もしかしてUnwallが機能していないのかとViolentmonkeyを確認してみましたがUnwallはちゃんと動作しており、メニューから「ページをスキャンする」や「グローバル検出をオンにする」を選択してみたものの広告ブロック対策を検出することはかないませんでした。



この戦いは「CHP Ads Block Detector」の勝利に終わってしまいました。

◆補足

公式GitHubを確認すると、「特定のサイトでUnwallが動作しない場合は報告してください」とGoogleフォームおよびGitHubのIssueのリンクが表示されていました。もしかするといつの日かCHP Ads Block Detectorに勝利する日が訪れるのかもしれません。



◆まとめ

Unwallはユーザースクリプトなので若干導入にコツがいるものの、無料で公開されているうえにユーザースクリプトマネージャーさえあればブラウザやOSを選ばずに導入することができます。今回のレビューでは広告ブロック対策のアクセスウォールを無効化するところを見られませんでしたが、記事作成時点でバージョン0.1.10とまだまだこれからといえる開発状況なので、今後の機能向上に期待したいと思います。