“番長”勧誘、刺青必須、脱退者制裁…韓国で若手暴力団員40人を一斉逮捕 「ここにロマンはない」と警察断罪

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韓国で1950年代に「政治ヤクザ」として名を馳せた人物を継承するとして組織を結成した後、集団抗争を繰り広げるなど違法行為を繰り返した複数の暴力団員が警察に逮捕された。

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ソウ警察庁・広域捜査団・広域犯罪捜査隊は、計40人を暴力行為等処罰に関する法律違反などの容疑で逮捕したと7月23日に発表した。

逮捕されたのは東大門(トンデムン)派所属の組員21人と、これらと連合関係にある上渓(サンゲ)派、梨泰院(イテウォン)派、イーグルス派などの組員19人で、年齢はいずれも20〜30代だ。

東大門派の組員らは、学生時代に「番長」と呼ばれた学生たちに組織加入を勧誘し、2017年から昨年までに計16人を引き入れる手法で勢力を拡大した。

彼らは「俺たちは解放後、(東大門派のボス)イ・ジョンジェ会長から続く由緒ある組織だ」と後輩たちに強調していたという。昨年10月にはイ・ジョンジェの追悼祭を開催したが、同行事の招待状にはイ・ジョンジェについて「同じ道を歩んだ大先輩」と記されていた。

イ・ジョンジェは解放後、ソウル東大門一帯で活動した暴力団組長で、いわゆる「政治ヤクザ」として悪名を馳せ、5.16軍事クーデター後に死刑判決を受け1961年に処刑された。

新人の組員たちはソウルや仁川(インチョン)などにある合宿所で生活し、組織の上下関係や行動綱領などを叩き込まれた。

行動綱領には「先輩の前で許可を得なければタバコを吸ってはならない」「体に組織の名前を刺青として彫る」「組織の脱退者は必ず制裁する」などが記されていたという。新人の組員の胸の真ん中に「東大門」の刺青を彫るよう強要することもあった。

逮捕された暴力団員(写真提供=ソウ警察庁)

このような合宿生活をベースに、彼らは集団抗争を繰り広げた。

一例として、行動隊長の男が2020年12月に水原(スウォン)市の仁渓洞(インゲドン)で同地域の暴力団員らといざこざを起こした際、後輩組員4人を集合させて相手組員約10人と集団抗争を繰り広げた。

今年2月には、ソウル江南区(カンナムグ)の飲食店でいざこざが起きると、連合の組員らまで召集して約50人が対峙することもあった。

警察は、東大門派が暴力によって地域の利権に介入していた伝統的な暴力団犯罪に加え、振り込め詐欺などの新種犯罪にも手を染めていた形跡を捉えた。

過去に中国・青島(チンタオ)に振り込め詐欺の犯行のための合宿所を開設する一方、韓国国内では架空口座を管理して回収役を置くなどの形跡が明らかになったのだ。最近では、他の組織とともに個人情報の売買や投資グループチャットの事務所を運営していた疑いもある。

警察が把握した東大門派所属の組員は計75人で、今回逮捕された21人は組織の中核勢力に該当する。残りの組長や長老などの組員らは、特別な活動は行わず組織の冠婚葬祭にのみ参加しているとされる。

警察は暴力団体の構成・活動容疑を適用するため、長期間にわたり粘り強い捜査を展開してきた。

彼らを個別犯としてではなく暴力団体として一括して処罰するには、組織の上下関係や行動綱領、役割分担、連絡体系などを立証しなければならないためだ。今回の事件に関する警察の捜査記録だけで95巻、約2万5000ページに及ぶ。

警察は、こうした暴力団生活に「ロマン」などないと強調した。

この日ブリーフィングを担当したソウ警察庁・広域犯罪捜査隊のペ・ウンチョル第2係長は、「若い層が暴力団員になれば高級外車に乗って大金を稼げると勘違いすることもあるが、実際には合宿所で暴行を受け、昼夜問わず緊急召集に応じなければならない」としたうえで、「脱退しようとしても報復を受ける可能性がある。暴力団生活にはロマンなどないという点を強調したい」と伝えた。

(記事提供=時事ジャーナル)