落ちた打率が6月には絶好調…打撃フォーム比較で明確に!大谷翔平の「打球が前に飛ばなかったワケ」
300本塁打は一瞬
ドジャース・大谷翔平(32)の打撃が復調した。一時2割3分台まで落ちた打率は、3割近くまで上昇。6月は月間打率.333 と絶好調だったのだ。
日本時間7月8日のロッキーズ戦で大谷がメジャー通算300本塁打となる20号を放つと、ロバーツ監督はこう絶賛した。
「300本塁打には一瞬で到達した。彼はまだ若いし、身体も強い。500本塁打は十分に実現できるだろう」
動作解析の専門家で、筑波大学・体育専門学群教授の川村卓(たかし)氏が語る。
「身体の開きが、かなり改善され抑えられています。5月までは身体の開きのため、いい当たりの打球もファールになることが多かったですね」
打率.304 、44本塁打を記録した’23年のエンゼルス時代(下段)と、今季(上段、5月に撮影)の打撃を比較し大谷の課題と長所を見たい。以下、川村氏の解説だ。
「まず①を見てください。下段に比べ上段は両足のスタンスが広い。上半身が安定するのでボールを見極めるのに適していますが、身体を素早く動かしづらい。スタンスが短い下段のほうが、スグに始動できるでしょう」
②では左肩とバットに注目したい。
「下段より上段のほうが、三塁側から見える左肩の面積が大きい。腰と肩が、ほぼ同時に回転し溜(た)めが少ないからです。バットが身体からやや離れ、遠回りしていることもわかるでしょう。下段は腰→肩と順番に回り、溜めを作れている。バットの位置も身体の近くにあります」
身体の開きが改善
③のポイントはベルトのバックルだ。
「上段は下段より、やや投手寄りの位置にあります。身体の回転が早いからです。これではボールがバットの芯(しん)に当たっても、前に飛ばずにファールになることが多い。一方で、両段とも両腕が巧みに畳(たた)まれ、五角形の形になっています。ボールを身体の近くで捉(とら)えている証拠です」
④から⑤のフィニッシュを見たい。
「両段とも両腕がしっかり伸び、打球を遠くへ飛ばせるダイナミックさです。気になるのが、上段で右足のつま先が浮いていることでしょう。身体の開きが早いせいか、しっかり体重を乗せふんばり切れていないことがわかります」
冒頭で紹介したとおり、身体の開きの早さは改善された。今季はどの程度の打撃成績を残せるだろうか。
「打率は、3割前後を維持できると思います。ただ5月までの不振の影響で、本塁打は30~40本でしょう。昨季まで2年連続50本超えの印象が強く、物足りなく感じるかもしれません。しかし二刀流完全復活で、投手としても大活躍していることを考えると異次元の数字です」
復調した大谷。後半戦も、ファンの度肝を抜く活躍が期待できそうだ。
『FRIDAY』2026年7月31日号より
