11日目には真っ赤なシャツで観戦

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 気温40度を超える猛暑のなかで開催されている大相撲名古屋場所。2横綱が優勝争いから離脱して、土俵上でも混戦模様の白熱した戦いが続く。そうした戦いに花を添えるのが、土俵周りで観戦する豪華な面々だ。

【写真】40度の酷暑のなか黄色のシャツで元気ハツラツ!名古屋場所を観戦した大村崑さん。ケガのなか奮闘する安青錦の腫れ上がる左足首のアップも

 11日目に向上面の土俵下の最前列で真っ赤なポロシャツ姿で観戦していたのは94歳の大物喜劇役者・大村崑さん。好角家として知られる大村さんの登場で、SNSでは「お元気そう安心した」「猛暑日でも元気ハツラツ」と話題をさらった。

 そして、酷暑が続くなかにもかかわらず、大村さんは12日目にも2日連続で登場。西の控え力士の後ろに位置する溜席で、この日は鮮やかな黄色のポロシャツでの観戦だった。前日は5月の夏場所を全休して大関から関脇に陥落していた安青錦が10勝目をあげ、1場所での大関復帰を決めていた。一方で、横綱・大の里は関脇・熱海富士に押し出されて5敗目を喫している。

 そうした見どころ満載の土俵が続くなか、12日目の観戦前に大村さんに話を聞いた。そのコメントも元気ハツラツだった。

「安青錦は立派ですね。左足首にテーピングを巻いての奮闘。見ていても痛々しいが、言い訳せずに結果を出している。感動しました」

 優勝争いをリードする安青錦をそう評価した返す刀で、熱海富士に押し出された大の里についてはバッサリと手厳しい評価だった。

「あんな恵まれた体をした横綱が簡単に負けるんですね。横綱といえば芝居でいうところの座長。その座長が(豊昇龍と)2人もいるのに、ともに不甲斐ない成績。座長が終盤で芝居に絡めないというのは休んでいるのと同じです。

 芝居でいえば座長がいない公演に大入り満員の観客が入っているようなもの。座長のいない芝居にお金を払って観に来る人はいないが、相撲は座長がいなくても脇役の役者が元気なら成立する。私も酷暑のなか、楽しみに来ました。そんなありがたい興行なんですね。

 でも、座長がいたらさらに盛り上がる。次の場所は強い横綱として戻ってきてもらいたいですね」

 観衆の目は温かくも厳しい。IGアリーナで相撲協会のオリジナルグッズを若手親方が販売する「親方売店すも〜る」で人気のバロメーターになる「のぼり風力士タオル」の売れ行きを見ると、10日目を過ぎて品切れ中だったのは琴栄峰、獅司、藤凌駕といった優勝に絡んでいる下位力士たちだった。仕入れ量に多少の違いがあるというが、豊昇龍と大の里の両横綱、大関・琴櫻などは後半で売上にブレーキがかかり、大関への返り咲きを決めた安青錦は中日を過ぎてから売れるようになり品薄状態だという。

 12日目は2横綱が揃って敗れ、安青錦も2敗目を喫する波乱の土俵となったが、来場するファンの思いを代弁するかのように、94歳の喜劇役者は安青錦を称え、横綱2人に辛口のエールを送るのだった。