玉木氏

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玉木代表自らXで

 国民民主党は10日、国債をNISAの対象商品とするなどの法案を参議院に提出した。今国会での成立は絶望的だが、この「国債NISA」はさまざまな憶測を呼んでいるようだ。

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 法案は、NISA口座で国債を購入した場合に利子や譲渡所得、本人が死亡した場合の相続税を非課税――などと規定する。法案提出の理由として、家計の金融資産が預貯金と株式に偏在している中で選択肢として国債を入れることで安定的な資産運用を目指せるとの見立てがあるようだ。

「NISA導入で貯蓄から投資への動きは促進されましたが、選択肢が少ないとの主張です。日銀は段階的に国債の買い入れを減らしており、この計画は少なくとも2027年4月までは続きますから、その受け皿はとても大事。ゼロ金利のデフレ時代と違って長期金利が上昇し、投資対象としての魅力が増しているのは間違いありません」

玉木氏

 と、経済部デスク。玉木雄一郎代表はX上で【国民民主党の「国債NISA」が導入されるとどうなるか計算してみた〈必見〉】 として、こんな試算を披露した。少し長くなるが、以下に紹介してみよう。

30年間複利で運用したときに

《30年国債を50歳で1000万円購入し、30年間複利で運用したときに、80歳時点でいくらになるのか。国民民主党が主張するように国債がNISAの対象となった場合と現行制度のままの場合の違いを計算してみました。

 まず、足元(2026年7月9日時点)の新発30年国債利回りは約4.01%です。ここ数日で4%台に乗せる場面があり、約20年ぶりの高い水準となっているため、以下の前提で計算しました。

試算条件 元本:1,000万円 年利:4.013% 運用期間:30年(50歳→80歳) 利回りは一定と仮定 クーポンは同利回りで再投資と仮定 結果は以下のとおりです。
80歳時点の資産額および増加額
NISA対象(利子非課税) 約3256万円(増加額 約2256万円)
現行制度(利子課税20.315%) 約2571万円(増加額 約1571万円)
差額 約685万円
 この試算は、毎年利子に20.315%課税される場合と、NISAで利子・再投資益が非課税となる場合を比較したものです。
 ちなみに、1,800万円を50歳から80歳まで30年間運用した場合、
現行制度:約4628万円
国債がNISA対象:約5861万円
となり、約1233万円の差が生じます》

《前提がお花畑》《投資詐欺への勧誘》も

 玉木氏の発信には《前提がお花畑》《投資詐欺への勧誘》《そもそもそんな金額を突っ込めない》《分散投資は必須》《「相続税非課税」は強力なシニア向けインセンティブ》など、さまざまな議論を喚起している。どちらかといえば否定が多いようにも見えるが――。

「リアクションはとても多く、玉木氏への誹謗中傷寄りのポストも散見されますが、玉木氏としては、”してやったり”といったところでしょう。『年収の壁』以来、永田町でさほど存在感を示せなかった中で久々に注目されている動きです」

 と、政治部デスク。

「自民党内の金融リテラシーが高い面々の間でも“国債をNISA対象にする”アイディアは持ち上がっていました。今後、政治的なテーマとして浮上する可能性は高いと見ています」(同)

 玉木氏は法案が成立したあかつきには、家計の現預金約1000兆円のうち10%ほどは国債に移るのではないかとの見立てを語っている。

裏テーマは

「この法案の裏テーマは自民と国民民主との連立ですね。麻生太郎副総裁を中心に、国民民主を連立に引き入れるとのは悲願という勢力が自民党にはあります。相続税を非課税にしているところがポイントで、高齢者の購入を促したい狙いがあります。その意味でも自民が乗れる・乗りやすい内容の法案です」(同)
 
「医療費の3割負担拡大」、「手取りを増やす」、「終末期医療に関する議論」など、過去、国民民主が掲げたり提言したりした主張はいずれもアンチ高齢者的なスタンスを色濃く含んでいたと言えるだろう。

「今回、国民民主が特に高齢者寄りになったというよりはむしろ現役世代を助けるために高齢者のタンス預金を活用するといった目論見に見えなくもない。ですが、それでもこれまでのスタンスに比べれば高齢者に融和的で、自民も主たる支援者らに対して“国民民主は敵ではない”と説明しやすくなると思います」(同)

 実際、「政府・与党は来年度の税制改正に向けて、国債をNISAの対象に追加する方向で検討に入った」と報じられている。事態は一気に進むのだろうか。

デイリー新潮編集部