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東京都はツキノワグマの狩猟を、およそ20年ぶりに限定的に解禁する方針を盛り込んだ新たな計画案を示しました。『news zero』が専門家を取材すると、一定の効果があるとする一方で、課題も指摘しました。

■都内の生息数120〜378頭と推定 今後狩猟を解禁の方針

今からおよそ20年前、東京・日の出町で捕獲されたツキノワグマの映像があります。まだ生後8か月ほどの子どものクマですが、鋭い爪を持っていました。

こうしたクマの狩猟をめぐって、東京都で新たな動きがありました。

都は審議会で現在禁止されているツキノワグマの狩猟を、およそ20年ぶりに限定的に解禁する方針を盛り込んだ計画案を示しました。

東京都は都内のツキノワグマの生息数を120頭から378頭と推定していて、今後、審議会での議論をふまえて来年度から狩猟を解禁する方針です。

■八王子で民家のそばに…石原大臣が出没場所を視察

東京・八王子市では今年4月、民家のそばにクマが出没。民家の方向にゆっくりと歩いていきました。

『news zero』は8日、人間の生活圏までクマが迫った八王子市に向かいました。街には、大きく「東京にもクマはいます」と書かれたポスターが貼られていました。

八王子市民
「怖いですよね。いつ出てくるかって、キョロキョロはしているけど、出てきたらもうどうしようも」

民家の住人も“予想外だった”というクマが出没した場所に8日、石原環境大臣が視察に訪れ、市の職員から当時の状況などについて説明を受けました。

石原環境大臣
「多くの市民の生活する都市部でも、クマが進出している。市民のみなさんの平穏な日常生活を脅かす状況になっていることを、改めて危機感を覚えたところであります」

市街地でのクマの出没対策などに特化した「クマ対策チーム」を、環境省に新たに設置したい考えを示しました。

■専門家「クマにとって嫌な体験に」 今の状況に危機感も

関東では先月、栃木県宇都宮市の商店街にもクマが出没。その後も相次いで目撃されていました。今、関東の都市部でもクマの出没は大きな問題となっています。

今回、都が示した“20年ぶりの狩猟解禁”は、クマ問題に歯止めをかけることができるのでしょうか。クマの生態に詳しい専門家に話を聞きました。

茨城県自然博物館長 山粼晃司氏
「クマ管理にとっていくつか大きな利点がある。1つめは個体数を抑制するということが期待できる。2つめは狩猟を行うことで銃を持った人や犬が山を歩き回るので、人に会ったとき鉄・火薬のにおい、犬の鳴き声がクマにとって嫌な体験になる」

一方で課題もあるといいます。

茨城県自然博物館長 山粼晃司氏
「現状、20年間狩猟をやっていないと、山をどういうふうに歩く、どこを攻めればいいとか、そもそも銃持っている人もかなり減っているので、5年、10年かけないと人材が育たないと思う」

その上で指摘したのは、今のクマの出没状況に対する危機感です。

茨城県自然博物館長 山粼晃司氏
「東北に比べれば、関東地方や東京都はそこまで深刻ではないが、このままの状態にすると、同じような状況に陥ることは否定できない。だから早めに対策を打つという意味で、狩猟の解禁を検討することは大きな選択肢だと思う」

(7月8日放送『news zero』より)