なぜ格下カーボベルデに苦戦? 偉才メッシが証言したアルゼンチンが死闘を強いられたワケ「名声だけで過小評価する人もいるかもしれないが…」【W杯】

カーボベルデと激闘を繰り広げたアルゼンチン。その中でメッシは何を考えていたのか(C)Getty Images
まさかの苦戦だった。
現地時間7月3日に行われた決勝トーナメント1回戦で、アルゼンチン代表はカーボベルデ代表と対戦。世界ランク67位の“格下”を相手に2度のリードを追いつかれる苦戦を強いられながら3-2で延長120分の死闘を制した。
【動画】メッシの華麗なるトラップからのゴールをチェック
幸先は悪くなかった。アルゼンチンは29分に鮮やかなトラップから華麗なる一撃を沈めたリオネル・メッシのゴールで先制。39歳の大エースのW杯史上最多通算20得点目でチームも勢いに乗るかと思われたが、カーボベルデの身体を張った守りに苦戦が続く。
そして、59分にデロイ・ドゥアルテに豪快な又抜きシュートを決められて1-1とされたアルゼンチンは、延長戦の93分にリサンドロ・マルティネスのゴールでふたたび勝ち越し。勝利を大きく手繰り寄せたかに思われたが、103分にカーボベルデのシドニー・カブラルに芸術的なミドルシュートを決められてまたも追いつかれてしまう。
さしものイレブンにも疲労の色が見え始めた中、ふたたびエースが試合を突き動かす。メッシのCKをクリスティアン・ロメロがヘッド。これが相手CBディネイの手に当たってゴールに吸い込まれた。
これで三度突き放したアルゼンチンは、全員が完全に自陣に下がって逃げ切り体制を構築。ロングボール主体のパワープレーを選択したカーボベルデの追い上げを何とかかわした。
決してボールを支配できていなかったわけではない。むしろ、試合の大半はカーボベルデの陣営で展開され、ワンサイドゲームの様相を呈していた。しかし、局面でボールロストや不用意な守備対応が悪目立ち、攻守が間延びする時間もあった。
では、大エースはカーボベルデと死闘をどう捉えながらピッチに立っていたのだろうか。試合後、母国のスポーツ専門局『Tyc Sports』などのフラッシュインタビューに応じたメッシは「自分たちが効果的なプレッシングをかけられなかった。相手のセンターバックを迂回しようとした時、ライン間が間延びしすぎてしまって、味方のセンターバックが前に出てギャップを埋めるには距離が遠すぎた」と指摘。連携面での不足が起きていたと認めた。
「連携の部分で、僕らは相手と人数がマッチしていない局面が多かった。だから、相手は常にひとり余っているような状況があった。そして、時折ボールを感嘆に失ったり、相手がボールを持っていない時でさえ適切なプレスがかけられなかったから、走り回らされるはめになった」
それでも最後は勝った。一発勝負において何よりも重要な結果は掴んだ。カーボベルデに対して「彼らがスペインやウルグアイに負けなかったのは決して偶然ではない」と論じる百戦錬磨の10番は、課題が見えた内容よりも勝利に目を向けた。
「でも、これはノックアウトステージの試合だ。負けたら終わりなんだから、誰もタダでは勝たせてはくれない。チームの名声だけで過小評価する人もいるかもしれないが、僕らは決して簡単な試合にはならないことは分かっていた。ただ、それこそが、このワールドカップを特別なものにしている。すべての試合が信じられないほど拮抗しており、どの試合も極めて厳しいものになる。このチームは長い間、最後まで戦い抜くことを証明し続けてきた。そういう部分は、こういう試合において大事なんだ」
最後は不屈の闘志で勝利を手繰り寄せたアルゼンチン。連覇という夢に向けた物語は、まだまだ続いていく。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]

