横浜FM時代の2019年にJ1制覇に導いたポステコグルー。(C)SOCCER DIGEST

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 世界との差を埋めるラストピースは、日本サッカーをよく知るアンジェ・ポステコグルーなのだろうか。

 森保一監督が率いる日本代表は6月30日、北中米ワールドカップの決勝トーナメント1回戦で、ブラジル代表と対戦。1−2で逆転負けし、優勝を目指した戦いは、当初の予定よりかなり早いラウンド32で終わりを迎えた。

 現実を突きつけられた今、世間の関心を集めているのが、森保監督の進退だ。続投か。監督交代か。

 各所で議論が繰り広げられるなか、イギリスの有力紙『The Guardian』は「ワールドカップの決勝トーナメントで5戦連続敗北した日本にとって、ポステコグルーこそがまさに必要な存在だ」と熱量たっぷりに見解を示した。

 現在60歳でフリーのオーストラリア人指揮官は、魅力的な攻撃的サッカーで横浜F・マリノスをJ1制覇に導き、セルティックでは前田大然、古橋亨梧、旗手怜央ら日本人選手を指導。そしてトッテナムではヨーロッパリーグ制覇という確かな実績を残した。
 
「日本とポステコグルーのタッグに胸を躍らせない人はいるだろうか?古くからのライバル韓国くらいだろう。批判にさらされている韓国サッカー協会が、代表監督職への応募を受け付けていることから、元セルティック監督にとって韓国も良い選択肢となるかもしれない。しかし、多くの人は、日本での指揮を執る選択肢こそ、見逃せない挑戦だと考えるはずだ。

 特に、横浜での3年半の在籍を経て、この選択は理に適っている。彼は2年目にクラブにとって15年ぶりの優勝という記念すべき成果を挙げた。『アンジェ・ボール』は、その過程でクラブのスタイルや姿勢だけでなく、リーグそのものを変えた。チームや選手をよく知っているのは大きな強みだ。そして、その国の文化を理解していることは、それ以上に重要である」

 同紙はそして「モリヤスは母国を自らの限界まで高いレベルに引き上げた感覚があり、彼が留まるべきか議論が起きている。今こそ、新しい――とはいえ馴染みのある――顔を迎える時だ」と指摘。こう締め括った。

「日本には、トップクラスの相手打ち負かすだけの才能、チーム力、戦術的知恵があるが、最高峰の相手に対しては自信が欠けている。オーストラリア人監督は、相手が誰であろうと、積極的に攻め込み、試合を主導することを重視している。それはまさにサムライブルーに必要なものであり、その大半がトップレベルのクラブでプレーする選手たちは、間違いなくそれに応えてくれるだろう。

 最初の試金石となるのは来年1月のアジアカップだ。ポステコグルーは2015年、オーストラリアを率いてこの大会で優勝している。しかし、日本はアジア最強になるために元トッテナム指揮官を必要としているわけではない。すでにその地位にはある。真の課題は、世界のエリートたちの仲間入りを果たすことにある。ポステコグルーはその扉を打ち破る手助けをしてくれるだろう」

 金銭面の問題などもあり、人気銘柄のポステコグルーを招聘するのは容易ではない。とはいえ、検討に値する魅力的な選択肢の1つであることは間違いない。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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