「せめてあと10年早く解放されていたら」認知症の母を16年間ワンオペ介護していた48歳女性、母の死後にうつ病を発症「抜け殻、虚ろ、空っぽ」

16年もの間、認知症になった母親の介護に自らの時間を捧げ、看取ったあとにうつ病を患い、現在は生活保護を受給する48歳女性の切実な現実が明かされた。
【映像】認知症になった母&「家に戻ると便まみれに」排泄介助に苦悩する姿(当時の映像あり)
『改めて、取材しました。』(ABEMA)では、孤立・孤独が広がる社会において、自分を必要としてくれる存在を失った後の“居場所の喪失”にせまった。
3年前、当時84歳で認知症を患っていた母親の排泄介助や日々の世話を、独りきりの「ワンオペ」で担っていた石橋和美さん(48歳)。母親の年金に頼る生活のなかで「何の罪にもならないのであれば、私は母を捨てたい」と胸の内を吐露していた。その後、16年も続いた在宅介護は、母親の死をもって終わりを迎えた。
仏壇に菓子や飲み物をお供えし、静かに手を合わせる石橋さん。現在の心境について「ぶっちゃけ、ちょっとホッとしました。若い頃に解放されたかったです。せめてあと10年早かったら、違っただろうなとは思います」と本音を漏らした。
「ぼっちって、こんなにしんどいのか」母親の死後に訪れた虚無と孤独

ようやく自分の人生を生きられるはずだったが、待っていたのは過酷な現実であった。石橋さんは体調を崩してうつ病を患い、現在は生活保護を受給して暮らしている。部屋は母親の介護に追われていた頃と同じで、掃除もままならないようだ。頼れる人は誰もいない。
石橋さんは「ぼっちって、こんなにしんどいのかって。以前は、自分以外の存在と生活をしてるっていう感覚はあったので。でもそれが自分一人になると、本当に一人なんだなって思いますね」と語る。「人と共有する感情だとか時間がないというのは、やっぱり何も残らない。ふとした時にやっぱり辛いなって思いますね。頼れる人がいないっていうのは」と、現在の苦しみを吐露した。
その深い孤独は、日常会話に表れていた。年末年始に誰とも話す機会がなかったという石橋さんは、「年明けて、7日ぐらいに、ドラッグストアに買い物に行って『ありがとうございます』と言ったのが、今年初めて発した言葉だった」と振り返る。「この先どうするんやろうなというのはありますね。母がいたから、生きる意味にはなってましたよね。母の世話をしないといけないっていう気持ちはあったから」と明かした。
「生きる意味を見つけられない」居場所を見失った48歳の告白

石橋さんはさらに深刻な胸の内を語る。「生きる意味を見つけられない。前を向いて生きていく気力が湧かないっていうのがあります。仮に自分がいなくなっても誰も悲しまへんよなって思います」
現在の状態を「抜け殻っていうか、虚ろっていうか、空っぽっていうか、そんな感じですかね。あー…なんかもう全然ダメだわ」と自嘲気味に笑う。必要としてくれる人を失った時、自分の居場所が見えなくなってしまうという、誰の人生にも起こりうる孤独の姿が映し出されていた。
不安や悩みを抱えている方は、以下の窓口などに相談をしてみて下さい。
厚生労働省「まもろうよ こころ」
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こころの健康相談統一ダイヤル:0570-064-556
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