〈薬物を使った性行為を…〉茨城県境町 死体遺棄事件の裁判で判明 被害男性を誘拐、監禁した女の手口
〈薬物を使った性行為をしたい〉
営利誘拐、監禁などの罪に問われた只野歩架(あゆか)被告(24=逮捕時)の公判が6月19日、東京地裁で開かれた。
昨年10月、茨城県境町の空き地で男性(以下、Aさん)の遺体が見つかった事件で、警視庁は、指定暴力団山口組関係者の男ら6人を逮捕。さらに、只野被告を監禁容疑で逮捕した。
「発端は昨年の夏、男らのうち2人が金銭トラブルになった別の男性への逮捕監禁容疑で先に逮捕・起訴されたことでした。2人と他の4人のスマートフォンのやり取りなどを調べていくうちに、Aさんともトラブルがあり、昨年6月11日に連れ去った後に遺体を埋めたことが発覚したのです。
警察が現場を特定して50人態勢で重機などを使って捜索したところ、昨年10月14日に深さ2mの地中から、ほとんど裸の状態で埋められたAさんの遺体を発見。司法解剖の結果、死因は不詳でした。彼らは10月24日に死体遺棄の容疑で逮捕されています。その際に、只野被告も監禁容疑で逮捕されました。
Aさんは監禁された車内で顔に粘着テープをまかれ、手足を拘束。その後、ボウリング場の駐車場に移動。殴る蹴るに加え、ズボンを脱がせたうえで下半身にタバコの火を押し付けるなど苛烈な暴行を加えていました。只野被告はその場を離れたようですが、最終的にAさんは死に至りました」(捜査関係者)
起訴状によると、只野被告は男らに頼まれ、Aさんに対して、
〈薬物を使った性行為をしたい〉(起訴状より)
と持ちかけ、会う約束を取り付けた。Aさんの自宅に上がると薬物があることを確認し、鍵を開錠。男らを招き入れるなど重要な役割を果たしたという。では、なぜ只野被告は、男ら6人の犯行に手を貸したのだろう。この日の公判では被告人質問が行われ、只野被告と男たちの関係性が明らかにされた。
6月11日に行われた初公判で、起訴内容について只野被告は、
「監禁については事前に聞いていませんでしたが現場でやったことは事実です」
と一部否認した。
逮捕時、只野被告は蛍光イエローのパーカーに金髪という派手な姿だったが、この日は蛍光ピンク色のファスナーが目を引く紺色のジャージを着用。金髪は、根元から黒髪の部分が増え、勾留期間の長さをうかがわせた。その派手な外見とは裏腹に、終始、怯えた表情を浮かべていた。
男たちに手を貸した理由は……
被告人質問で弁護人から男たちとの関係を問われると、
「女性の先輩を通じて知り合いました」
と、ギリギリ聞き取れるほどの小さな声で、早口で答えた。その後も弁護人の質問に対して早口で答えるため裁判官から「もう少し大きな声でゆっくり話してもらえますか」と何度も注意されていた。男たちからAさんを誘い出すことを頼まれても断らなかった理由について、
「断ると何をされるか分からなかった。恐怖心から断ることができなかった」
と説明。「なぜ事件が起きたと思うか」との質問に対しては、
「関わった人がまずかったと思います。反社の人たちです。私が断ればこんなことにならなかったと思います」
と後悔を口にした。男たちとの関係については、
「援助交際の相手に監禁された時に助けてもらった」
と話し、男たちに借りがあり、行動を共にするようになったという。
只野被告は以前、被害男性から薬物を購入したことがあり連絡先を知っていたため、男たちから「今、もめている。薬のケツ持ち代のツケを払ってない。呼び出してほしい」と頼まれたという。犯行当日、只野被告はAさんの家に上がり、薬物を確認した後に家の鍵を開錠。男らを招き入れている。男らは家に上がると「どうやって落とし前をつけるんだ!」などとAさんを脅し、車に監禁したことなどを生々しく証言した。
検察は「被告人は極めて重要な役割を果たし、最終的に死亡という事態を招いた」として禁錮6年を求刑。一方の弁護人は執行猶予付きの判決を求めた。
判決は7月17日に言い渡される。
