金融教育家の塚本俊太郎氏が、自身のYouTubeチャンネルで「【徹底検証】個人向け国債の「買い直し」は本当にお得?2024年1月以降の固定5・固定3を全試算」と題した動画を公開した。動画では、金利上昇局面において、過去に購入した個人向け国債を中途換金して新しいものに買い直すべきかについて、タイプ別の判断基準を解説。塚本氏は「個人向け国債はタイプによって正解が違う」と結論付けた。

動画ではまず、個人向け国債の3つのタイプである「変動10」「固定5」「固定3」の特徴が整理される。最近の発行状況を見ると、以前は金利水準そのものが低かったため「変動10」が人気を集めていた。しかし、金利が上昇してきた現在は「固定5」の人気が高まっているという。

続いて中途換金のルールについて、発行から1年経過すればいつでも換金可能で元本割れはないものの、「直前2回分の利子(税引後相当)が差し引かれる」というペナルティが存在することが説明された。このペナルティを考慮した上で、現在よりも高い金利の国債に乗り換えるべきか「シミュレーションして判断」することが重要になる。

「変動10」については、半年ごとに適用金利が自動で見直されるため、中途換金や買い直しは不要である。一方、「固定5」と「固定3」については、金利上昇の恩恵を受けるために乗り換えの検討余地がある。塚本氏は具体的なシミュレーションとして、過去に発行された金利0.6%の「固定5」(残存年数3.5年)から、金利1.86%の新しい「固定5」へ乗り換えた場合の試算を提示した。結果として、ペナルティを差し引いても、乗り換えた方が受取利息の合計が上回るケースがあることを明らかにした。ただし、買い直すことで満期がそこから5年先に延びる点には注意が必要だと補足している。

また、乗り換えが有利になる目安の計算式も公開された。「固定5」の場合は購入時の金利から「5÷残存年数」倍上がっていること、「固定3」の場合は「3÷残存年数」倍上がっていることが基準となる。ただし「固定3」は元の残存期間が短いため、乗り換えのハードルが高くなる傾向にある。

金利が上昇し続ける環境下において、固定金利型の個人向け国債を保有している場合、そのまま持ち続けるべきか乗り換えるべきか、冷静な試算が求められる。塚本氏の解説は、自身の資産を最適に運用するための強力な判断材料となるはずだ。