大阪ガス 藤田敦史氏「顧客の『生の声』を起点に、AIで提供価値を最大化」
大阪ガス 藤田敦史氏「顧客の『生の声』を起点に、AIで提供価値を最大化」
2025年のマーケティングおよびメディア業界は、急速な技術進化と市場構造の変化が重なり、これまで当たり前とされてきた前提が揺らぎ始めた1年だった。とりわけAIの進化は、ツールの域を越え、マーケティングにおける生産性と創造性の前提を書き換えつつある。加えて、検索、ソーシャル、コマース、生成AIといった接点が絡み合い、顧客体験の「入り口」そのものも分散・再編されはじめた。Digiday Japan恒例の年末年始企画「IN/OUT 2026」では、当メディアとゆかりの深いブランド・パブリッシャーのエグゼクティブたちにアンケートを実施。2025年をどのように総括し、そして2026年に向けてどのような挑戦とビジョンを描いているのか。その声を紹介する。大阪ガスで、エナジーソリューション事業部 リーダーを務める藤田敦史氏の回答は以下のとおりだ。◆ ◆ ◆
――2025年のもっとも大きなトピック・成果は何ですか。
2025年は、年初に進行性の肺がんが見つかり、人生観が大きく揺らぐ幕開けでした。仕事も生活もどうなるかと不安で一杯でしたが、家族、病院の皆様、そして仕事関係の皆様の温かいサポートのおかげで、前を向いて走り抜くことができました。支えてくださった全ての方に深く感謝いたします。この1年、私が勇気づけられたのはメンバー全員の成長です。個々の頼もしい進化が事業の安定を生み、お客様の声に寄り添った改善に加え、販路開拓などの新しい取り組みにも果敢に挑むことができました。「人」と「仕組み」の両面で素晴らしい土台ができ、次なるグロースへ向かう準備が整った1年でした。――2026年に向けて見えてきた課題は何ですか。
順調な立ち上げ期を経て、事業は今、次なる成長フェーズへの転換点を迎えています。これまでは可能性のある領域へ幅広くトライし、地盤を固めることに注力してきましたが、拡大に伴いリソースの分散も課題となってきました。2026年は、これまでの知見を活かした「選択と集中」が鍵となります。漫然と手を広げるのではなく、我々がコアとすべきターゲットや領域を改めて見極めます。限られた経営資源を戦略的に投下し、提供価値を鋭く磨き込むことで、持続的な成長曲線を描いていく考えです。――2026年にチャレンジしたいことを教えてください。
2026年は、戦略的な「選択と集中」に基づき、施策の精度を極めることはもちろん、現状を打破するようなチャレンジングな取り組みも果敢に仕掛けていきます。その中で最も大切にするのは、これまでと変わらず、一人ひとりのお客様から頂く「生のお声」です。お客様の微細な変化を捉え続け、そこへの対応に何よりも注力します。その基盤の上で、客観的なデータ分析や、普及が進むAIといった技術も柔軟に取り込んでいく考えです。アナログな感性とデジタルの効率性を融合させ、提供価値を最大化します。私自身、1日でも長くみんなと一緒に現場で働き、ささやかな喜びでも共有したい。それが今の素直な思いです。大きな成果も大切ですが、まずは日々の仕事にみんなと肩を並べて向き合い、一歩ずつ進んでいく。そんな時間を積み重ねながら、事業の成長に尽力したいと思います。
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