「建売3階建て」の暮らしが激変。動線と収納を整えたら、家事が分断されるストレスが半減
土地の価格高騰の影響もあり、都市部で増えている3階建て住宅。限られた土地を生かすために、縦に空間が広がる分、「階段移動が大変」「家事が分断される」と悩む人も多いはず。じつは、各階の役割を明確にし、“その階でほぼ完結する”仕組みをつくるだけで、暮らしは想像以上にラクになるんです。今回は、整理収納アドバイザー・まなぷうさんに、3階建てでも家事がスムーズに回る動線と収納づくりのコツを教えてもらいました。

1階で外出のすべてを完結。「玄関まわりの身支度ゾーン」

1階は玄関、トイレ、そして仕事部屋として使っている洋室があります。洋室のクローゼットに、外出に必要なものをすべてまとめて収納しているのが大きな工夫ポイントです。
収納しているのは、
・コート
・折り畳み傘
・子どもの上着
・バッグ類
などといった、“外に出るための道具”たち。
これにより、外出前後の身支度は「玄関 → クローゼット → 玄関」という短い三角動線で完結します。
忘れ物をしたときにも上の階に取りに戻る必要がなく、朝のバタつきも激減。帰宅時も同じ動線で片づけられるため、玄関まわりにものがたまることはありません。
仕事部屋に隣接しているので、仕事用バッグとプライベートのバッグをきり替える動線もスムーズ。仕事モードへのオンオフが自然にできて、その点でも気に入っています。
家事は2階にまとめて、“暮らしの拠点”に

2階にはキッチン、リビング、洗面所、お風呂と暮らしに必要なものが集まっており、わが家の生活の中心と言えます。
ただ、暮らしのすべてが2階に集約されている分、それぞれのスペースが狭くなっているのが現状…。たとえば、わが家は脱衣所と呼べるスペースが十分にないので、階段横にある洗面所の前で洋服を脱いで、お風呂に入るといった形になっています。

そこで取り入れたのが、洗面所横のパントリーに家族全員分の洋服をまとめる収納方法。今では、“家事動線の要”となっています。
・朝の身支度は洗面所周りで完結
・お風呂上がりにすぐ着替えられる
・洗濯後、服の収納が最短ルート
この配置のおかげで、生活が無駄なく流れるようになりました。
●子どもの遊び場は、制限しないマインドにきり替え
2階には、「子どものオモチャ」もまとめています。ここで遊んでくれるだろうと考えていたのですが、実際は違いました。
狭小住宅だからこそ、フロア間の距離が短く、気づけば家全体が子どもの遊びフィールドに…。
最初は、「2階が暮らしの拠点」だからと、いちいち子どものオモチャを2階に戻す作業をしていましたが、今では「遊ぶ場所を厳しく制限しない」方が子どもものびのび過ごせるなとマインドチェンジ。
決まりに縛られすぎないことで、気持ちがラクになりました。
3階に“臨時もの置きスペース”をつくり、片づけのハードルを下げる

3階には寝室のほか、まだ使っていない(将来の子ども部屋になる)部屋、洗濯機、納戸があります。そこで意識しているのが、“きっちり元に戻す”ことを求めすぎない仕組みづくり。とくに役立っているのが、3階に設けた「臨時もの置きスペース」です。クローゼットの一角にボックスを置き、いったんものを置ける場所をつくりました。
このスペースができたことで、子どもがオモチャを3階に持ち込んでも、すぐに2階へ戻す必要はなし。とりあえずそこに入れておけば、寝る前や翌日にまとめて片づける流れが自然にできました。
また、先ほどわが家は2階が“生活の中心”という話をしましたが、洗濯機だけは3階。建売住宅ゆえ、「洗面所に洗濯機置き場がないのは正直不便では…」と思っていましたが、この悩みも「臨時もの置きスペース」で解消できました。
洋服を“洗うのは3階、しまうのは2階”と割りきりつつ、乾いた洋服の一時置きにこのスペースを活用。廊下に服が散らばるのを防げて、家事動線もスムーズになりました。
階ごとの役割を決めると、暮らしはグッとラクになる
わが家の動線が整った理由は、“各階でやることを決め、その階で完結しやすくする収納をつくったこと”にあります。
・1階…外出・帰宅・仕事
・2階…家事・身支度・くつろぎ
・3階…洗濯・睡眠
各階の「用途」がはっきりしたことで、ものの置き場所に迷わず、日々の動きがスムーズに。
また、完璧を求めすぎず、受け止めてくれる「臨時もの置きスペース」のおかげで、階段移動の多い3階建てでもストレスなく暮らせるようになりました。
縦に長い家は一見デメリットが多そうですが、動線と収納の仕組みを整えれば、快適に暮らせる家にすることができると感じています。
