“はさみ一本”の技「スーパー小学生」から世界へ 紙切り作家・丸山紘平さんの新たな挑戦
はさみだけで動物や風景、人物などを繊細かつ躍動感あふれる形に切り出す伝統芸能「紙切り」。約20年にわたり技術を磨いてきた作家の丸山紘平さん(27)が、海外で学んだ表現方法を取り入れ、紙切りの新たな可能性に挑戦しています。
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“スーパー小学生”紙切りの道へ
可愛らしい表情と細かい毛並みを表現したネコの作品や、金魚のまだら模様をリアルに表現した作品。これらを手がけた丸山さん(大分県佐伯市出身)は、11月9日から大分県豊後大野市の「中九州アートミュージアム」で初めての個展を開催しました。
丸山さん:
「周囲のサポートのおかげで良いスタートを切ることができました。個展を開催できる作品が完成し、今は緊張とワクワクが入り混じった気持ちです」
丸山さんが紙切りを始めたのは3歳の頃。母親が道具箱に花やチョウなどの形に切った紙を貼っているのを見て、真似して遊んでいるうちに独学で技術を身につけました。
丸山さん:
「幼稚園の頃の記憶は少しあるんですけど、ウルトラマンや飛行機を作って、何か戦わせていたような記憶はあります」
その腕前は話題となり、「スーパー小学生」として数々のテレビ番組に出演。わずかな時間で「龍」を完成させるなど、卓越した技術を披露しました。
0.01ミリの世界…海外で表現方法学ぶ
紙切りは、切り絵と異なり、下書きやカッターナイフを使わず、はさみだけで切り抜きます。丸山さんは動物の画像などを参考に作品をイメージし、細部まで表現します。
丸山さん:
「毛並みは流れを大切にし、ほんの0.01ミリの細かい切込みがあるだけでも、実際に手に取ると全然違います。そういった生き物の表情を大切にして作品を出していきたいです」
転機は大学生時代の2020年。新型コロナの感染後、体調が戻らず、小学生から続けていたバドミントンを辞めて紙切り作家の道を歩み始めました。ドイツやイギリスに留学し、海外の表現技法を学んで技術を磨きました。
丸山さん:
「どういった想いを持って作品を作っていくのか知りたくて海外に行き、その中で成長し、作品に対する向き合い方が変わりました」
目指すは世界
帰国後は由布市で活動。今回の個展では、これまでに手がけた約30点を展示しています。また、芸術性の高い作品だけでなく、数分で作品を仕上げる即興パフォーマンスも披露しました。
(来場者)「感動の一言ですね。実際見てみるとすばらしいですね」「はさみで細かいところまで切っているのがすごい」「想像の世界で切っていくと聞いたからすごいなと思いました」
来年2月からは福岡県に拠点を移す丸山さん。紙切りという伝統芸能の魅力をより多くの人に伝え、世界一の紙切り作家を目指していきたいと考えです。
丸山さん:
「紙切りという芸能を“芸術”という形で認識してほしいので、まずは日本、そして海外にその素晴らしさを届けたいと思っています」
紙切りに魅せられて20年あまり。幼少期から磨き続ける技術で新たな一歩を切り開きます。
