JRT四国放送

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梅雨も明け、本格的な登山シーズンの到来ですが、2024年に県内で発生した山岳遭難は、過去5年間で最多となりました。

安全に山を楽しむにはどんなことに気を付ければいいのか、山岳遭難を防ぐポイントを専門家に聞きました。

■山岳遭難「過去5年で最多」

県警によりますと、2024年に県内で発生した山岳遭難件数は19件、遭難者は20人で、いずれも過去5年間で最多でした。

コロナ禍が明け、県外の人や高齢者の登山客が増えたことが原因の一つだと考えられます。

■半数以上は「60歳以上の単独遭難」

(県警 生活安全部地域課・今泉和之 次長)
「昨年で言えば、県内では19件・20人の方が山岳遭難にあわれた。半数以上の12人が60歳以上の方の単独遭難」
「下山中の道迷いや滑落が多く、四国88カ所巡礼をしていた方もおられます」

2025年に入ってから、県内で5月末までに遭難した人は5人、うち2人が亡くなりました。

警察などでは、安全な登山計画と事前の十分な装備を呼び掛けています。

(県警 生活安全部地域課・今泉和之 次長)
「遭難時は冷静さを失うことが非常に多いです。ですので滑落する危険性も高まる」
「闇雲に前に進むことなく、通報してほしい」
「近くに見晴らしのいい場所があれば、救助のヘリが発見しやすくなるので、そこで待機してほしい」

管内に多くの山がある阿南署では5月、山岳遭難について学ぶ講習会が開かれ、剣山などに詳しい平井滋さんと大西伸正さんの話に署員が耳を傾けました。

■山岳遭難を防ぐポイントは?

(記者)
「きょうは大西さんと平井さんに、山登りの注意点を教えていただきます」
「よろしくお願いします」

登ったのは那賀町にある、標高1628メートルの「高城山」です。

前の夜に降った雨の影響で、滑りやすく注意しながら出発です。

■「根っこ」や「岩」が滑りやすい!

険しい山道を登ること約30分、最初の注意点がやってきました。

(山に詳しい・大西伸正さん)
「きょうのコースで一つ目のポイントで、ここを気をつけないと危ないというところです」
「木の根っこが濡れてて滑りやすい、それと岩がある。晴れてても滑りやすい」
「濡れるとさらに滑りやすくなる、立木がないので捕まるところがない」

平井さんや大西さんら登山仲間が、事故が起こらないように、こんな工夫をしています。

(山に詳しい・大西伸正さん)
「簡単にガイドロープを張ってロープの信頼性、ある程度チェックしながら使ってもらえたらと思う」
「片手でロープを握りながら、木の根っこは滑りやすいので慌てないこと」
「いい加減な所に足を置かないこと、しっかりした所に足を置くこと」

■「去年通れた」は通用しない!

さらには。

(山に詳しい・大西伸正さん)
「このようなところが危ないですね」
「見てもらったらわかるように、木の根っこがいっぱい出て」
「そこはすでに崩落、登山道が半分落ちてる」

上から見れば通れそうでしたが…。

反対側から見てみると斜面はえぐれ、滑落すれば下まで滑り落ちてしまいそうな危険な道でした。

(山に詳しい・大西伸正さん)
「去年通れたからといって、同じように行ってしまうと危ないということがあるので」
「登山道はその時、その時で、状況をみながらより安全な道を歩くことが必要だと思う」

■気が緩む「下山」時が要注意!

そして山岳遭難の多くは、「上り」より、気の緩みや疲れが出やすい「下山」の際に起きるということです。

(山に詳しい・大西伸正さん)
「おっと、これですね、木の根っこ。上りのときは気にならないが」
「下りは、今のようにちょっと引っかかれば危ない」

太い木の根は大人の力で引っ張っても抜けることはなく、足が引っかかると大けがに繋がります。

(山に詳しい・大西伸正さん)
「下りはスピードを上げずに、ゆっくり慎重に行くことが基本ですね」
「一回転ぶと、上りに比べるとダメージがすごく大きい、気を付けたほうが良い」

■複数人での登山が命を守る!

約3時間の山登りで様々な注意点を学びました。

(山に詳しい・平井滋さん)
「一人で滑落したらどうしようもない、是非とも数名で登山を楽しんでほしい」

■天候の事前チェックも!

(山に詳しい・大西伸正さん)
「天候も事前に調べてもらって、雨が降ったりすると大変だし」
「季節によっては思わぬ雪もありえるため、そのあたりも慎重にやってほしい」

■無理のない登山計画を!

(県警 生活安全部地域課・今泉和之 次長)
「遭難発生時に備えて、消防や関係機関と連携して、迅速に捜索できるように訓練や点検を行いたい」

警察では本格的な登山シーズンを前に、登山者に対し、入山前に天候や山の特徴を十分に把握すること、無理のない登山計画を立てることなどを呼びかけています。