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30日の天皇皇后両陛下が主催する秋の園遊会には石破首相の姿もありましたが、衆院選の過半数を失い、その胸中は穏やかとはいかないようです。国民民主党の協力を得ようと水面下の攻防が行われていたましたが、その後はどうなったのでしょうか。

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30日、石破首相はモーニングを着用し、和服姿の妻・佳子さんとともに官邸を出発。現職の首相夫妻として、「秋の園遊会」に参加しました。

首相としての公務を今後も続けていけるのか、その命運を左右するのが、来月11日で最終調整されている特別国会での首相指名選挙です。

投票の結果、過半数に届く候補者がいない場合、上位2人の決選投票となり、多数を獲得した方が首相となります。

自民党と立憲民主党のどちらが議席数を多く伸ばした国民民主党の協力を得られるのか注目されていましたが、30日、その“キーマン”が投票先について方針を発表しました。

国民民主党 玉木代表
「民意として“政治とカネ”、厳しい審判を得ている。石破首相に(票を)入れるわけにもいきませんし、勝つ見込みのない野田さんに入れるわけにもいきません。1回目も2回目も玉木雄一郎と書くのが一番、我々に託してくれた民意にかなうものだときょう、方針を確認しました」

──自公や他党との協議を経ても投票先は変わらない?

国民民主党 玉木代表
「変わりません」

玉木代表は石破首相、野田代表、どちらにも投票しないと明言。

一方、政権交代を目標にかかげる野田代表。実は30日、日本維新の会の馬場代表や共産党の田村委員長と会談を行い、首相指名選挙での協力を要請していました。

立憲民主党 野田代表
「首班指名選挙では野田とぜひお願いしますと、端的にストレートにお願いをさせていただきました」

しかし、日本維新の会の藤田幹事長はその後の会見で…

日本維新の会 藤田幹事長
「簡単に(野田代表の)名前を書くということは、いたしかねるというのが正直なところ」

──馬場代表の名前を書く?

日本維新の会 藤田幹事長
「そうですね」

日本維新の会と国民民主党が石破首相にも野田代表にも投票しない場合、仮にほかの野党全員が野田代表に投票したとしても、与党の数字には届かないため、石破首相が引き続き選ばれる公算が大きくなりました。

実質的に自民党に有利になる行動をとると明言した玉木代表。野党第一党の立憲民主党と連携をするより、自民党との連携を模索した方が政策を実現できると判断したとみられます。

首相に選ばれる見通しが立たなくなってしまった野田代表。ある立憲民主党幹部は玉木代表の判断について「石破首相を応援する行為だ。選挙で出た民意と反対の行動だ」と批判しています。

政権続投の兆しが見えてきた自民党。ただ、野党の協力がなければ安定した政権運営ができない状況は変わらず、自民党は31日に国民民主党と幹事長らが会談し、政策協議を呼びかける方針です。

石破首相は、経済対策をはじめとした国民民主党の政策を取り入れる姿勢を示すことで協力を得たい考えで、玉木代表は「103万円の壁」撤廃などを自民党側に受け入れさせ、実現したい考えです。

こうした中、自民党内ではいわゆる裏金議員らに動きが…

正午過ぎ、衆議院の議員会館で片付けに追われていたのは、選挙で落選した旧安倍派の高鳥修一氏です。

──午後1時までにパッキング?

旧安倍派 高鳥修一氏
「そうです。もう時間との戦いです」

片付けのリミットまで残り40分ほどですが、部屋には多くの本が残り、中には…

──安倍元首相ですかね?

旧安倍派 高鳥修一氏
「そうですね」

──(安倍元首相の)写真がたくさんがあるが気持ちは?

旧安倍派 高鳥修一氏
「今回の選挙の結果、今の自民党のありかた、とても残念だと思いますし、安倍先生に申し訳ないなと」

自民党から公認されたものの落選した高鳥氏。

一方、世耕弘成氏・萩生田光一氏・西村康稔氏・平沢勝栄氏の4人に対し、自民党は自民党の会派に入るよう要請。承諾を得たということです。非公認にした議員らをすぐに追加公認しないことで批判を避ける狙いがあるとみられます。

また、無所属で当選していた、三反園訓氏と広瀬建氏も会派入りするということで、自民党が着々と仲間を集めています。

(10月30日放送『news zero』より)