7回2死二、三塁、遊ゴロに倒れた筒香(投手・尾形、捕手・甲斐=カメラ・中島 傑)

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◆SMBC日本シリーズ2024第2戦 DeNA3―6ソフトバンク(27日・横浜)

 大きな穴が埋まらず、DeNAが本拠地で痛恨の連敗を喫した。7回、3点差に迫ってなお2死二、三塁。2017年の日本S以来7年ぶりに4番起用された筒香が遊ゴロに倒れ、反撃ムードがついえた。満員の本拠地で連敗スタート。三浦監督は「前半の6点が大きかった」と険しい表情で振り返った。

 主砲不在が響いた。8月2日の阪神戦(横浜)から4番を務めてきたオースティンが、26日の第1戦で自打球を左足甲に当てた影響で欠場。ベンチ入りメンバーからも外れた。指揮官は打線の流れなどを考え、経験豊富な筒香を4番に入れたものの、2打席連続三振など4打数無安打と裏目。「無安打と言うほど内容も悪くなく、いい雰囲気があった」と番長は責めなかったが、今季首位打者の不在は大きかった。

 中盤以降に3点を返したが、ソフトバンクの継投にかわされ、巨人とのCS最終ステージ初戦から8試合連続3得点以下。助っ人不在も痛手となり、自慢の打線は爆発力を欠いた。指揮官が「(今後は)様子を見て」と話すように、第3戦以降の出場は不透明。再び欠場となれば、厳しい戦いが続く。

 本拠地開幕の日本Sで連敗発進から日本一に輝いた例は過去3例しかない。DeNAが首位打者を欠く可能性がある一方、DH制のある第3戦からはソフトバンク打線にパ首位打者の近藤が加わる。三浦監督は「全員が集中してギアを上げて臨んでいかないといけない」と危機感を口にした。福岡では左太もも裏肉離れのエース・東が復帰予定で、この日は9月に右尺骨骨折をした山本も球場を訪れ、準備を進めた。貯金42と貯金2とのマッチアップ。最後の力を振り絞ってパ王者に立ち向かう。(内藤 菜月)