横浜市青葉区の住宅で住人の後藤寛治さん(75)が死亡した事件で、強盗殺人容疑で逮捕された自称個人事業主の宝田真月容疑者(22)が「SNSで『日給15万円以上』の投稿を見つけ、闇バイトに応募した」という趣旨の供述をしていることが24日、捜査関係者への取材で分かった。

 同容疑者は税金を数十万円滞納していたといい、神奈川県警は手っ取り早く資金を集めるために応募したとみて、指示役らの特定を急いでいる。

 後藤さんは15日ごろに殺害されたとみられ、16日午前に自宅脱衣所で、粘着テープで手足を縛られるなどした状態で見つかった。自宅からは現金約20万円や貴金属がなくなっていた。

 捜査関係者によると、宝田容疑者は「『高収入』『ホワイト案件』と検索し、事件数日前に応募した。現場に向かう途中で犯罪だと気付いた」と供述。秘匿性の高いアプリで14日に青葉区内の駅に行くよう指示役から指示され、駅などで実行役2人を自家用車に乗せて後藤さん宅へ向かったという。2人とは面識がなかった。

 襲撃中には実行役の1人が後藤さん宅からキャッシュカードを持ち出し、近所のコンビニで現金を引き出そうとしたことも明らかになっている。実行役らはカードの暗証番号を聞き出すため、後藤さんに暴行を加えた可能性もある。

 事件を巡って県警は、千葉県市川市で17日に発生した強盗致傷事件に絡み逮捕された藤井柊容疑者(26)も、後藤さん殺害に関与したとみている。