仁和寺の経蔵で記念写真に納まる藤井聡太竜王(中央右)と佐々木勇気八段(同左)(24日、京都市右京区で)=若杉和希撮影

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 藤井聡太竜王(22)(名人、王位、王座、棋王、王将、棋聖)に佐々木勇気八段(30)が挑戦する第37期竜王戦七番勝負(読売新聞社主催、特別協賛・野村ホールディングス)の第3局が25日から始まるのを前に、両対局者が24日、京都入りした。

 対局会場である京都市右京区の世界遺産・仁和寺に着いた2人は、瀬川大秀門跡ら寺関係者の案内で境内を散策。国宝の金堂などを見学した。その後、対局室となる宸殿(しんでん)で検分に臨み、使用する盤や駒、照明など対局環境を確認した。

 市内のホテルで午後6時半に始まった前夜祭には、京都府の古川博規副知事や京都市の松井孝治市長、仁和寺の瀬川門跡ら約650人が参加。集まった聴衆を前に佐々木八段が「竜王戦を戦っていると、月日があっという間に流れるが、自分の力を出し切れるよう頑張りたい」、藤井竜王が「仁和寺での対局は今年で4回目となるが、今年は食事やおやつのメニューを新しく用意していただいて、そちらも楽しみにしている。素晴らしい環境の中で、多くの人に注目される対局になるので、全力を尽くして、見ごたえのある熱戦にできるよう頑張りたい」と、それぞれ決意を述べた。

 対局は25日午前9時、藤井竜王の先手で始まる。シリーズはここまで両者1勝1敗で並んでおり、七番勝負でどちらが主導権を握るのかを占う上でも大きな一番となる。