ゴールデンボンバーのボーカル鬼龍院翔が、ある日目覚めるとお腹に激痛が。胃袋を鋭利な針のようなもので刺されているような痛みだった。そして頭もクラクラし、吐き気もする。しかしこの日はテレビ番組の地方ロケがあり、もう出発の時間が近づいていた。

穴が空きそうな胃袋の痛みに耐えロケへと出発。激痛は時間が経っても治まらないが、なんとかロケは終了した。

この痛みの原因は何なのか？鬼龍院は食あたりを疑い、食べたものを思い出し、どんな症状がでるか検索すると、ぴったりの症状の食べ物が。それは前の日、ある番組のロケで紹介された、生のニンニクを熟成させた黒ニンニク。「普通に食べても盛り上がらないだろうなぁ」と思った鬼龍院はとんでもないスピードで口の中へと入れていった。ロケが出来る奴だと思われたいと、ニンニクを食べすぎたという。

すぐにでも病院へ、と思ったが、この日は深夜まで生配信があり、激痛に耐えながら配信を開始。そして翌朝病院へ。すると医師からは胃が荒れていて、原因はニンニクだろうとのことだった。

なぜニンニクで激痛が起きたのか？スタミナ抜群のニンニクにはアリインという成分があり、このアリイン、刻んだり、すり潰したりするとアリシンという成分に変わる。これが、疲労回復を助けるスタミナ回復の源となる。しかし大量に体内へ吸収されると、血管拡張による血圧低下・貧血・めまい・嘔吐といった症状を引き起こすことがある。

ニンニクを食べ過ぎてしまうと胃を荒らすこともあり、腸内環境を保つ善玉菌までも壊すことがあるという。ニンニクの成分に詳しい専門家によると、ニンニクの適量は、個人差やその日の体調など色々な条件に作用されるが、生ニンニクであれば1かけもしくは2かけ、調理などして加熱をした場合でも、3かけもしくは4かけぐらいだと言われているという。

黒ニンニクは加熱熟成の工程で刺激は弱まるというが、鬼龍院はなんと8かけも食べていた。鬼龍院は荒れた胃を保護する薬などをもらうこととなった。

また、生のニンニクは皮膚が荒れるほど強い刺激があるという。大量のニンニクをもらった女性の事例も紹介。女性はもらったニンニクで、ニンニク醤油とガーリックオイルを作り始めた。

しばらくすると指先がピリピリし出し、さらに作業を続けていると指先に強烈に痛みが出た。特に、ニンニクを押さえていた人差し指がジンジンする。

すぐに手を洗ったがまるで火傷をしたかのような痛みとなった。氷水で冷やし、指先を見るが、真っ赤になり指の皮がむけている。それは、ニンニクのある作用が原因だった。

ニンニクを切断し細胞が傷つくとアリシンが生成される。このアリシンには非常に強い殺菌力があり、皮膚の潤いを保つアミノ酸や皮脂などを破壊する。すると、アリシンなど外からの刺激から肌を守れなくなり、火傷と同じような症状が起こると考えられる。

そんなアリシンだが、水に溶けやすいという特徴がある。水に溶けるとその効果が弱くなる。そのためニンニクを多めに切るときはこまめに手を洗い、付着したアリシンを素早く落とすことが大切。