介護職を始めてから激変?妻の浮気を知った夫が「まだよかった」と語った理由

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「学校の先生、公務員、介護職の人々という人の浮気調査は多いです。ストレスや不安が多い職場ほど、何らかの依存や浮気に走る傾向にあります」と言うのは、キャリア10年以上、3000件以上の調査実績がある私立探偵・山村佳子さんだ。彼女は浮気調査に定評がある「リッツ横浜探偵社」の代表だ。

特に最近は介護に携わる人々の待遇悪化を懸念してデモが行われるなどしている。介護される側の人口がどんどん増えているのに人手が足りず、人手が足りないのになりたいと思える待遇からかけ離れてしまうと大きな問題になるだろう。

そのような不安の中で、介護に関する仕事をしている妻が変わってしまったというのが、今回山村佳子さんのところに相談に来た43歳の信明さんだ。

前編「真面目すぎて「コロナ警察」だった妻が介護職に就いてから激変…「下着と札束」の謎」で詳細を伝えたように、結婚してから専業主婦になりたいと望んだ妻が介護の仕事に就くようになったのはコロナが明けてからのこと。そこから帰りがとても遅くなり、下着もセクシーで新しいものが増えた。しかもあるときは車から50万円くらいの大金が出てきたのだ。

信明さんは妻が性産業で仕事を始めたのではないかと疑い、調査を依頼したのである。

真面目すぎて「コロナ警察」となった経緯

信明さんと妻との夫婦関係を再度振り返りましょう。妻とは高校の同級生で、浪人時に予備校で再会して交際に発展しました。妻は努力家で難関大学に合格。しかし心配性で丁寧な性分が災いして、職場になじめず、会社を転々とします。

信明さんは志望校に届かなかったものの、大手IT関連会社に就職。順調にキャリアを重ねており、収入も多い。妻は不安定な生活もあり信明さんと結婚。希望通りの専業主婦になり、2人の娘を授かります。現在は11歳と8歳。

妻の性格は、一本気というか、自分が正しいと思ったら、そこに向かって邁進してしまうタイプ。コロナ禍の時は、「コロナ警察」になってしまい、ネット上や日常生活で多くの人を攻撃していたそうです。

コロナ禍中に、仕事をしていない自分に不安を覚え、日常生活に戻ると再就職活動を開始。しかし、ブランクが長いので採用されず、介護士の資格をとり、訪問介護の事業所にアルバイトとして採用されます。

妻は真面目に働いていましたが、2024年度、介護報酬改定で訪問介護の基本報酬が引き下げられ、「頑張って働いても時給が増えない」という状態に陥ります。信明さんは月25万円生活費を渡しており、十分生活できます。妻はもっと収入が欲しいのか、1ヵ月前から娘たちが寝た後に隙間バイトのような訪問介護の仕事に出ることが増えました。

妻は22時から深夜2時、もしくは朝まで仕事をしていることがあるそうです。信明さんは妻を愛しているので、帰宅を早めると妻は嫌な顔をするようになったとか。

そんな中、セクシーな下着が増えていることを発見。加えて信明さんは、自家用車のシートの下に、缶ペンケースに入った50枚ほどの1万円札を見てしまいます。妻は浮気をしているのか、もしくは性産業のアルバイトをしているのか、それとも、訪問介護先でお金を盗んでいるのではないかなど、多くの不安が渦巻いた状態でした。

信明さんの不安が的中しないようにと祈りながら調査に入りました。

妻の「介護の仕事」

妻は子どもたちを寝かしつけた22時に出てくるとのことなので、ひとまず23区内のはずれにある自宅前で張り込みを開始しました。ここは公園が近く、人気があり地価が上がっているエリアです。信明さんの自宅は、妻の実家が所有する土地に家を建てたとのことでした。

21時に信明さんが帰宅し、それから1時間ほどして妻が出て来ました。玄関先でお互いに手を振り合って「行ってきます」などと言っています。信明さんは、妻の機嫌を損ねることを避けたい人です。セクシーな下着に変わっても、1万円札50枚を発見しても、妻には直接聞けないのです。妻への配慮が、これまでの夫婦関係を良好にさせてもいたのでしょうが、不安があっても直接聞けずに不安を貯め込んでしまうのなら、必ずしもいいこととは言えないかもしれません。

妻は手足が長く、筋肉質でスタイルがいい。これはコロナ禍の時に筋トレにハマり、継続しているからだそうです。

妻がカーポートから車に乗って出て来たところを追いました。20分ほど走ったところにある、埼玉県内の1戸建てに入っていきます。そこに2時まで滞在して帰宅。これは介護の仕事のようです。

2日目、3日目も動きはありませんでした。

4日目の夜、向かった先は…

4日目の金曜日、21時30分に早く出て来た妻は大通りのコンビニまで走って向かっていました。そこで待っていた白い軽自動車に乗って、埼玉方面へと向かいます。そして、1日目に入って行った家の近くのラブホテルに入っていきました。運転席にいた相手の男性は大柄で短髪で、どこか不良っぽい容貌をしています。柔和な信明さんとは対照的に、筋肉質でガッチリしているタイプです。

このラブホテルは古く、セキュリティも緩い。廊下のドアの隙間から、音が聞こえるので集音マイクをセット。妻は鼻にかかった声を出しており、明らかに男性に甘えている。妻の方から誘うように、男性と性交渉を始めます。

妻は、性の技巧がかつて稚拙だったようですが、男性が教えた通りに努力をして身につけたと言っていました。男性と妻は主従関係のようなコミュにケーションをしており、男性はかなり乱暴に性交渉を行っている。やがて妻は「痛い」とか「もうやめて」などと言っており、かなり痛々しい。

2時間で出てくると、妻がホテル代を払い、男性は車でタバコを吸っている。その顔を撮影し、妻が勤務する介護施設のホームページを検索すると、その男性がいたのです。爽やかな笑顔で映っており、別人のようでした。

男性は妻を最寄りの駅でおろして帰宅。男性の自宅は、妻が初日に介護の仕事をしていた埼玉県内の一戸建てでした。妻はぐったりと疲れた様子で、自宅がある駅まで終電間際の電車で帰宅。深夜営業のファミレスでハンバーグをつまみにビールを飲み、足音を忍ばせるように帰宅したのです。

「性産業のアルバイトじゃなくてよかった」

以上を信明さんに報告すると「性産業のアルバイトじゃなくて、よかった」と安堵していました。そして、「妻の浮気はショックですが……、実は黙っていましたが、僕は下の子が生まれたあと、男性機能不全になっていたので、これは仕方がないと思っています。ただ、相手が同じ職場なので、これは仕事をやめてもらうしかないかな」と寂しそうに話していました。

その翌朝、「山村さん、今日どこかで時間を作ってください」と電話をしてきたので、直接会って相談を受けることに。信明さんは「妻はあの男から、金を取られていたようなんです」と話し始めます。

妻は、介護の仕事も完璧主義と丁寧さから、時間がかかっていたようです。しかし、あの男性が仕事を教えるうちに、上達していき、半年前から恋愛関係に発展したそうです。

しかし、1ヵ月ほど前、妻は男性が訪問介護のときに窃盗をしていることを気づいてしまう。「わからないように、少しずつお金を取っており、月3万円程度とのこと。妻はそれをやめさせようとします。すると男性は“それじゃ、お前が代わりに金を払え。給料が安くて生活できない”と言われたのだとか」

男性は軽度の認知症になった88歳の母と同居しています。その介護にかかる費用も大変だと、妻を無料のヘルパーとして手伝わせていたそうなのです。

「男性は妻の他に女性と関係を持っている。妻は男性が別の女性と関係を持つたびに、男性の母親の介護をしていた。“信頼されていることが嬉しかった”と言っていましたが、それって、便利に使われているということですよね」

惚れた弱みにつけこんで、女性を利用する男性は少なくありません。特に、既婚女性の場合、「夫や子供にバラす」と脅されているケースもあり、まさに妻もそうだったのです。

妻と性交渉をしてくれた代理人だと思うことにした

「妻は男性と別れようと思ったこともあったそうですが、体のつながりや仕事のつながりもあり、やめられない。LINEがあるとウキウキして、体が条件反射のように動いてしまったと言っていました」

そうするうちに、私たちが調査に入り、浮気が夫・信明さんの知るところとなったわけです。

「妻は、その場で職場に辞める連絡をし、僕に対して謝っていました。僕もEDだし、妻を人として母として愛しているし大切に思っているので、許すことにしたのです。そして、男と浮気していたのは妻じゃないと思うようにしたのです。

かつて、妻は僕と性交渉をしようとして、僕が機能をしないと“もう私は、今後女としての喜びを感じないまま死ぬのね”と言っていました。男性は僕の代わりに妻と性交渉をしてくれた代理人だと思うことにしたのです」

車の下の缶ペンケースのお金は、妻のへそくりでした。タンス貯金をしていた旧1万円札を、新券に変えようとしていたとのこと。札束を持っているのは物騒なので、缶ペンケースに入れてカモフラージュしようとしたそうです。

諸々疑惑が晴れた信明さんはすっきりした顔をしていました。実は娘たちにも危うい兆候が表れていたそうです。妻は子供たちが寝た後に出ていたとはいえ、明け方帰宅した妻は疲れてもいます。夜中に起きても母親がいないことに直面して不安を抱え、夜中に何度も起きて朝起きられない、学校に行きたがらないということも出てきていたのだとか。困っている人を支える仕事がしたいという思いはとても貴重ですが、まずは家族の健康が大切と、働き方を見直す決意をしたそうです。セックスレスの問題など、信明さんと妻との間で考えていく必要はあるでしょうが、互いにきちんとコミュニケーションをしていくことで、ふたりなりの解決法を見つけることができるはずです。

それにつけても、介護の現場で従事する人の待遇改善は喫緊の課題だと感じました。頑張っても給料が増えないというのは、モチベーションの低下を招く。それが犯罪につながる可能性もあります。また、「介護」を社会で支える仕組みも必要です。浮気相手の男性も妻にひどいことをしていましたが、給与が低い中で88歳の軽度の認知症の母の介護に追いつめられていたのです。

介護は個人だけの問題ではなく社会で支える仕組みを作っていかなければならない問題だと感じました。

調査料金は50万円。(経費別)です。

真面目すぎて「コロナ警察」だった妻が介護職に就いてから激変…「下着と札束」の謎