三菱が新型「“7人乗り”SUV」初公開! タフデザインの次期型「パジェロ」か!? 日本導入はある?「謎の新モデル」はどんなモデルなのか…史上初フィリピンでお披露目へ
三菱の「新型SUV」どんなモデルに?
先日、三菱自動車のフィリピン法人が、2024年10月24日から始まる現地モーターショー(PIMS2024)で、新型モデルをワールドプレミアすると発表しました。7シーターのSUVで、部分的な写真が2枚公開されています。
現地法人からは「従来、このような世界的な発表は、タイやインドネシアで行われてきた。しかし、今回はフィリピンにスポットライトが浴びることになる。三菱自動車のグローバル事業におけるフィリピンの重要性が高まっている」と喜びの声をあげています。
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では、そんなフィリピン法人を喜ばす、“新型モデル”は、どのような内容なのでしょうか。
日本国内では、絶えて久しい三菱自動車のフラッグシップとなる「パジェロ」の復活を望む声も存在します。この新型モデルは、“新型パジェロ”なのかについてもあわせて考えてみようと思います。
そんな新型モデルの謎を解明する大きな手掛かりとなるのが、2023年3月に三菱自動車が発表した中期経営計画「Challenge 2025」です。
そこには、今後5年間(2023〜2028年)に市場へ投入する新型モデルの概要が予告されていたのです。
具体的には全部で12モデル。そのうちの5モデルがエンジン車で7モデルが電動車となります。電動車は電気自動車(BEV)とハイブリッド(HEV)になります。
そして、その12車種の中に3列SUVが含まれているのです。今回、発表される3列SUVは、その1台になることは間違いないでしょう。
ちなみに12モデルの内訳は、以下のようになります。
<エンジン車>
・ピックアップトラック
・PPV(ピックアップ・パッセンジャー・ビークル:ピックアップをベースとした乗用車)
・MPV(多人数乗車モデル)
・3列SUV
・XFCコンセプト
<電動車>
・ピックアップトラックの電気自動車(BEV)
・2列SUVの電気自動車(BEV)
・2列SUVの電気自動車(HEV)
・MPVのハイブリッド(HEV)
・エクスパンダーのハイブリッド(HEV)
・日産とのアライアンスの電気自動車(BEV)
・ASXのハイブリッド(HEV)
このうち、ピックアップトラックは新型「トライトン」であり、XFCコンセプトは2023年夏に発表された小型SUV「エクスフォース」のこと。「ASX」は欧州向けのコンパクトSUVとなります。
この12台のうち、PPVは次世代「パジェロ」、そしてMPVは次世代「デリカ」である可能性が非常に高いと言えるでしょう。
では、今回に登場する3列SUVは、どのようなクルマになるのでしょうか。
ここで、もう一度、中期経営計画「Challenge 2025」を見てみると、PPVはフレーム車であり、3列SUVは乗用車に分類されていることがわかります。
つまり、3列SUVは、乗用車と同じモノコック構造で、いわば「アウトランダー」の3列シート車のような存在になるというわけです。フレーム構造を持つ本格派のパジェロやトライトンなどよりも、もっと街よりのクルマと考えることができます。
ちなみに、現行のアウトアンダーPHEVは、2列シートと3列シートの両方を用意しています。ただし、プラグインハイブリッドは高性能ではあるものの、通常のエンジン車よりも割高です。
日本や北米、欧州といった先進国エリアでは問題ありませんが、アセアンのような地域では、ちょっと高すぎるというのがネックになります。
そういう意味で、エンジン車のみの新しい3列シート車は、アウトランダーPHEVよりもリーズナブルな価格になることは間違いありません。
また、フレームではなく、一般的な乗用車と同じモノコック構造なので、軽く、燃費がよく、乗り心地にも優れます。
また、アセアン地区では3列シート車の人気が非常に高いという特徴もあります。安くて、快適でニーズにあうということを考えると、新型3列SUVは、アセアンの主力モデルになる可能性があります。
日本に導入されるかどうかは、正直、微妙となりますが、三菱自動車からすれば重要なモデルとなることでしょう。
では、最後に導入時期はどうか。中期経営計画「Challenge 2025」を見ると、新型の3列SUVの市場導入は2025年のようです。
そして、次期パジェロの可能性の高い新型PPVの導入は、その直後。2025年の後半、もしくは2026年のようです。次期パジェロを望んでいた人は、もうちょっと待ってみましょう。きっと良い話が、そろそろ聞こえてくるはずです。