独マインツの佐野海舟(C)DPA/共同通信イメージズ

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 今週末は、欧州5大リーグでプレーする日本代表選手の明暗がクッキリと分かれた。まずは「暗グループ」からーー。

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 日本時間21日、英プレミアのリバプールは、地元にボーンマスを迎え撃って3−0の快勝劇。日本代表主将のMF遠藤航(31)は、今季初のベンチ外の屈辱を味わった。

 スロット監督体制になってベンチ要員に降格した遠藤は、第5節を終了した時点で出番は第2節の後半追加タイムの約2分だけ。完全な戦力外扱いとなっている。

 スペイン1部ソシエダに所属するFW久保建英(23)もパッとしない。 

 同21日に敵地でバリャドリードと対戦したソシエダ。先発した久保は主戦場の右サイドから好機を演出するなど奮闘したが、ゴールに絡むことは出来ず、後半36分にベンチに呼び戻された。試合はスコアレスドローに終わり、ここまで1勝1分け4敗の16位に低迷。今季は先発から外れることもあり、5戦未勝利の「戦犯」の一人に数えられているという。 

 一方、フランス組は好調をキープしている。

 スタッド・ランスの左FW中村敬斗(24)は同22日、リーグ3連覇中のパリSG戦に先発して前半9分、右FW伊東純也(31)からの右クロスを叩き込み、強豪相手に1ー1のドロー決着、勝ち点1ゲットに貢献した。

 中村は15日のナント戦で伊東のアシストから今季初得点。代表でも両翼のコンビを組む2人が好調キープだ。 

 同じフランス1部のモナコMF南野拓実(29)は、今季開幕から主軸として攻守にアグレッシブにプレーし、リーグ3位(4勝1分け)の原動力となっている。

 同20日には、スペインの名門バルセロナとの欧州CLに先発。前半10分に鋭い出足で相手ボールを奪い、決定機を迎えたところでバルサDFに倒されたものの、同DFを一発退場に追い込んでチームの3−0勝利に貢献した。

 そんな中、ドイツ1部マインツ所属のMF佐野海舟(23)への注目度がグングン高まっている。

 同21日、敵地でのアウクスブルク戦に先発フル出場。体を張った守備で3−2の勝利の立役者となった。サッカー関係者が「代表復帰が見えてきた」とこう続ける。

アウクスブルク戦のプレーが佐野の真骨頂。格上相手に苦戦必至のなか、ボランチでペアを組むMFアミリが前半33分、35分と立て続けに警告を食らって退場に。そこから佐野はDF陣とともに守備に奔走。相手にボール支配率71%と試合のペースを握られ、シュートも相手23本に対してマインツは3本だけ。そんな防戦一方の試合で逃げ切り勝利に貢献した佐野は、リーグ開幕前の7月14日に不同意性交容疑で逮捕されたが、不起訴処分となったことでマインツもリーグ開幕戦から先発起用。日本サッカー協会(JFA)も『招集ごとなので我々がリクエストしてクラブとの話し合いになる』と代表復帰の可能性を示唆した。今年、同容疑で書類送検されて代表を離脱した伊東が、8月の不起訴処分を経て9月の2026年北中米W杯アジア最終予選から代表復帰している。それを考慮すれば、最終予選の10月ラウンドから代表に復帰する可能性はあるでしょう」

 佐野は「ダイナミックなプレーでボールを奪取して攻撃の起点となるパスを繰り出していく」のが持ち味だ。「森保監督は、リバプール遠藤の後継者として高く評価している」(前出のサッカー関係者)というから、これからのプレーに要注目であるーー。

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 記事本文中にも登場する「パッとしない久保建英」は、チームに強い不満を抱いているようだ。凋落甚だしいチームに愛想を尽かし、移籍を決意する日はくるのか。

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