台風10号の影響で、この週末は静岡県内でも大雨となる見込みで、静岡県熱海市では火葬場に土砂が流れ込むなど、土砂の流出被害が相次いでいます。

【写真を見る】「土砂と濁った水が建物内に」火葬場や県道で…熱海市で土砂流出相次ぐ静岡市では高齢男性が川に流され重体

台風10号は現在ゆっくりと東よりに進んでいて、静岡県内では9月1日午前にかけて線状降水帯が発生し、大雨災害の危険度が急激に高まる可能性があります。

<東部総局 竹川知佳記者>

「火葬場の正面玄関です。中を見ると土砂と濁った水が現在も建物内にあるのがわかります」

8月30日午後5時過ぎ、熱海市に火葬場の業者から「かなりの土砂が流入した」と連絡がありました。熱海市によりますと、裏の山の土砂が崩れたとみられ、熱海市熱海にある火葬場の窓やドアを破って約1.5メートルの高さまで流れ込んだということです。当時、火葬業務は行われておらず、人的被害はありませんでした。

熱海市の48時間降水量は509.5ミリと観測史上1位を記録していて、30日から土砂による被害が相次いでいます。

一方、静岡市葵区の大門川では午前10時半ごろ、「高齢男性が川に流された後、姿がみえなくなった」と目撃者から消防に通報がありました。

消防によりますと、男性は発見され、病院に運ばれましたが、意識不明の重体です。

JR東海は31日、東海道新幹線について、三島駅(静岡県三島市)~名古屋駅の間で終日運転を取りやめ、東京駅~三島駅の間で31日正午過ぎから大幅に運転本数を減らして運行を始めました。

東海道線については、静岡駅~掛川駅の間では終日運転を見合わせ、熱海駅~静岡駅の間、掛川駅~豊橋駅の間で夕方ごろまでに運転を見合わせる予定です。

NEXCO中日本によりますと、新東名高速について31日午前11時50分現在、御殿場JCT(静岡県御殿場市)~長泉沼津IC(静岡県沼津市)の間で上下線ともに通行止めとなっています。

東名高速については、沼津IC~富士IC(静岡県富士市)の間で31日午後6時頃から通行止めとなる見込みです。