「誤審疑惑だけでなく…」欧州スポーツ放送局が製作した画像も炎上 パリ五輪でバレた「アジア差別」

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日本勢は20個の金メダルに輝き、参加国の中で3位という健闘ぶりが光ったパリ五輪が閉幕した。

金メダル1位はアメリカと中国の40個。アジア勢も大健闘したこのパリ五輪だったが、欧州からすれば、アジアは存在しないことになっているようだ。

欧州のスポーツ専門チャンネル『Eurosport』が、パリ五輪を記念する画像を作製しXにポストした。

《地球上で最も偉大なショー パリ2024、私たちは決してあなたを忘れません》

今大会で活躍したアスリートら30人以上が勢ぞろいした画像で、アスリート以外にもスヌープ・ドッグやトム・クルーズなどが掲載されている。しかしこれだけ活躍した日本人や中国人は一切いない。

唯一アジア人で掲載されたのは、射撃で話題になった韓国人のキム・イェジ選手だけ。これが

人種差別では?》

とネット上で炎上しているのだ。Xでは外国人ユーザーからも

《私はいつも、欧州、特にフランスはアメリカの一部の選手よりはるかに人種差別的だと言っている。うんざりだ。》

フランスには二度と行かない》

《彼らの地球上にアジア人はいないの?》

などと批判が殺到している。

パリ五輪といえば、7月26日の開会式で、派手な女装姿のドラァグクイーンやトランスジェンダーらが、レオナルド・ダ・ヴィンチ『最後の晩餐』を連想させる演出で物議を醸した。青塗りの裸体男性やひげのドラァグクイーンがパフォーマンスするなどで賛否分かれたが、多様性を演出したいという意図だったのだろう。

「多様性に寛容なフランスですが、一部の人たちの間ではアジア人露骨に差別している。スポーツチャンネルという公共性がある媒体ですら、これほど露骨にアジア人を排除している。

Eurosportはアメリカのワーナー・ブラザース・ディスカバリーの傘下で本社はフランス。欧州向けのチャンネルなのである程度は仕方ないという面はありますが、“偏りがひどすぎる”という声が上がっても仕方がないでしょう」(スポーツライター)

差別を疑わせるようなポストも話題になった。

柔道の高藤直寿選手は9日Xで

《パリにて店員さん来なくてそろそろ腕が限界な僕どうぞ。》

とポスト。レストランで高藤選手が辛そうな顔をして手を上げている写真だ。

《これあるある。マジでアジア人は差別される》

《バカにされてるな そんな国だよ》

とユーザーからのコメントが。すると13日に高藤選手は

《なんかネットニュースなってるけど、差別なんて受けてないですよ 店員さん優しかったし》

と差別は無かったことを明かした。だが、ここまでネットが騒ぎになったのは、オリンピック中に多くの日本人に”差別された”感覚があった証だろう。

‘21年にもフランスのサッカー代表選手が日本人の容姿や言語を嘲笑したとされる動画がネット上で拡散され、謝罪した騒動があった。フランス在住のひろゆき氏は

《酷い悪口ではありますが人種に言及した言葉ではないと思います》

という意見を発信したことで大論争になったこともあった。

「ハリウッドなどでは大統領役やお姫様役に有色人種を起用するなど多様性を意識していますが、アフリカ系やスパニッシュ系に比べて、アジア系に対してはその意識が世界的に低いのは間違いなでしょう。

今回はオリンピックというスポーツの場で柔道男子60キロ級の準々決勝で永山竜樹選手が“疑惑の判定”に敗れたり、スポーツクライミング複合女子の決勝で森秋彩選手が第1課題のホールドが高すぎて届かなかったりと、日本人が“差別された”と思うような疑惑のケースも多くみられました。次のロス大会では、その辺が解消されていればいいのですが……」(スポーツ紙記者)

「平和の祭典」と言われるオリンピックによって皮肉にも明らかにされた“アジア差別”。今回のパリ五輪を通じても何かとがっかりさせられたという人は多いのではないだろうか……。