ガソスタ給油時の「謎のシュー」何の音? 「怖い…」不安の声も!? 暑い日に聞こえてくる音、正体は?
「シュー」という音の正体は!?
夏の暑い日にクルマの給油口を開けるとまるでガスが漏れるかのような「シュー」とまるでガス漏れのような音が鳴ります。
この音の正体は何なのでしょうか。また、危険性はないのでしょうか。
【画像】「え…!」 これが給油口の中身です! 意外な構造を画像で見る!(20枚)
実際にネットでは「給油口開けたらプシュって音がした、怖い」や「なんか給油しようと思ったら空気の漏れる音がしたんだけどガス漏れ?」といった声がありました。
やはり謎のシューという音に恐怖を感じるユーザーは多いようです。
ではなぜこのような音が鳴るのでしょうか。また、この音が鳴ることには問題はないのでしょうか。
給油時にシューと音が鳴るのは気化したガソリンがガソリンタンクから抜けて行く音です。
この現象が発生する原因にはガソリンの性質が関係しています。
ガソリンはー40度でも気化する性質があり、そのため暑い日にはクルマのガソリンタンク内では多くのガソリンが気化しています。
その大量に気化したガソリンが圧力により給油口から逃げ出す音が、この「シュー」という謎の音です。
この音は自然的に鳴りうる音であり、車両自体の不具合による異音という訳ではありません。
しかし、自然に起こるからといって安全な物ではありません。漏れ出しているガスは可燃性の高い物なので火災につながる恐れがあります。
特に自分で給油を行うセルフスタンドでは誤った給油方法により火災が発生する可能性があります。
実際に自分で給油するセルフスタンドは、店員が行うフルサービススタンドに比べて火災発生割合が高いことを総務省消防庁が発表しました。
例えば静電気除去をしない状態で給油口に触れると静電気により気化したガソリンに着火してしまいます。
また満タンまでガソリンが入っている際に給油口を開けてしまうと気化したガソリンに押されて液状のガソリンも吹き出す可能性があります。
「シュー」という音がしたときは給油しても大丈夫?
それでは、給油口を開けた時に音がした場合、どのように給油したら良いのでしょうか。
ガソリンスタンドスタッフは次のように語ります。
「ガス漏れはガソリン車であればどうしても起きてしまいますが、その際に漏れ出ている気化したガソリンは非常に危険です。
そのため、給油時にはエンジンを止めて、セルフスタンドであれば静電気除去シートなどに触れてもらうなど適切な給油を行うことが大切です。
もちろんタバコを吸いながら、スマホを弄りながらのながら給油は非常に危険なので、計量器などに書かれている給油方法や注意事項などをよく読みながら給油してください」
また、別のガソリンスタンドのスタッフは次のように話します。
「吹きこぼれを避けるためにオートストップがかかった後に満タンギリギリまで給油しないことや、タバコなどの火は給油時には消しておくなどの適切な方法を行えば火災などには繋がりません。
また万が一のために音が鳴っている間は蓋に触らずに様子を見た方が安全です」
一方で蓋をキッチリ閉めていてもシューと聞こえたり、ガソリンの匂いが漏れている場合は給油口が破損している恐れがあります。
この場合は給油口から常にガソリンが漏れている可能性があり、走行中の発火のリスクが非常に高いため、すみやかに点検をし修理することが推奨されます。
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給油口を開けた時に聞こえる「シュー」という音は気化したガソリンが抜ける音であり、何かが破損しているという訳ではないようです。
しかし漏れ出ているのはガソリンであるため、給油時には最大限の注意が必要となります。
特にセルフスタンドではよく注意事項を確認し、間違った手順での給油は絶対に行わないことが大切となります。