「化粧室の椅子から落ちて床で倒れていた老母。私がトイレに入っているうちに、2人の知らない女性たちが...」(栃木県・50代女性)
シリーズ読者投稿〜あの時、あなたに出会えなければ〜 投稿者:Sさん(栃木県・50代女性)
Sさんには感謝を伝えたい2人の女性がいる。
それは2年前のクリスマスイブ、宇都宮市内のショッピングセンターの化粧室に偶然居合わせた女性たちで......。
<Sさんの体験談>
忘れられない2022年のクリスマスイブの事です。
「ボーナス出たから何か好きなもの買いなよ」と、母を連れて宇都宮市の大型ショッピングセンターを訪れました。
パウダールームから「大丈夫ですか!」と声が
駐車場から店内に入るなり、母が「トイレに行きたい、座りたい」。近くのトイレに行き、とりあえずパウダールームの椅子に座らせました。
母が「先にトイレ入ってきていいよ」と言うので先に個室へ。すると、用を済ませた頃に「大丈夫ですか!」と声が聞こえてきて......。
「ヤバイ! うちの母か」と慌ててパウダールームへ向かうと、母が椅子から落ちて床に倒れていたのです。
その場に居合わせた2人の女性のうち1人が「今、救急車呼びました」と教えてくれました。
間もなく母はイビキをかきはじめ、1人の女性が脈を取って......そして、「息、してないですね」と。
2人の女性は医療従事者とのことでした。ただ、お一方は「小児しか見たことなくて......」とおっしゃいます。
それでも母の名前を聞かれ、私が伝えると体を叩きながら一生懸命呼びかけてくれて、その結果、母は息を吹き返しました。
判明した命に関わる病
母は自分の状況がわからずびっくりしていましたが、一旦、担架で医務室に運ばれることに。
救急車が到着するまでの間に女性が必要な情報を聞き取り、救急隊員に速やかにトスしてくれました。
救急車を待っている間に女性の連絡先をお聞きしましたが教えてもらえず、お礼を言うだけで終わってしまいました。
運良く救急車で5分位の病院に搬送された母は、命に関わる心臓病と婦人科系の癌があることが判明。
2月に心臓のカテーテル手術をうけ、手術中に心臓が止まってしまい電気ショックを2回行うハプニングもありましたが、無事手術は終了。翌日には歩いていました。
そして1か月後の3月には癌の手術。手術は成功しこれまた翌日には歩いていました。
当時82歳だった母は、今も元気に
当時82歳と高齢でしたが、娘の私としては出来るだけの事はしてあげられて良かったと思っています。そして、母は今も元気に過ごしています。
あの時医療従事者のお二人に居合わせなかったら、パウダールームで最期を迎えていたかもしれません。お二人には感謝の気持ちで一杯です。
おそらくお二人は、医療従事者として当然と言う気持ちなんだと思いますが......。
あの時は本当に、ありがとうございました。
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