小林陵侑【写真:Getty Images】

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レッドブルが公開

 北京五輪ノルディックスキー・ジャンプ男子個人ノーマルヒルで金メダルを獲得し、レッドブル・アスリートとして活躍する小林陵侑が現地24日、アイスランド北部アークレイリのフリィザルフィヤットル・スキーリゾートの雪山に特設されたスキージャンプ台で、驚異の291mという飛距離で“世界新記録”を樹立した。前人未到のチャレンジに成功した動画をレッドブルが公開。海外ファンから「文字通り、羽を生やした」「この飛行時間よ」といった驚きの声が上がっている。

 金メダリストが雄たけびを上げた。周囲には雪原が広がる特設ジャンプ台のアプローチを滑り降りた小林。低い姿勢で進み、抜群のタイミングでカンテから踏み切って飛び出した。スキー板をV字に開き、距離を伸ばしていく。90メートル、120メートルを超え、200メートルを超えてもまだ高い位置をキープ。テレマークをしっかり入れて291メートル(レッドブル調べ、現地で専門家が計測)で着地した。8秒を超える滞空時間となった大ジャンプ見守った関係者が歓喜する中、ランディングバーンに倒れ込んだ小林。「291M」と書かれた記録証明書を受け取り、笑顔を見せた。

 レッドブル公式インスタグラムが「世界新記録へと飛ぶ リョウユウ・コバヤシが記録を塗り替える291メートルのスキージャンプで限界を再定義する」とつづって動画を公開。海外ファンからはさまざまな反響が寄せられている。

「彼は文字通り羽を生やした」
「レッドブル、翼を授ける」
「狂気だ」
「ロケット」
「ハハハ、これは常軌を逸している」
「オーマイガー」
「OK、彼は実際に飛んでいる」
「この飛行時間よ」
「信じられない」
「ニュートンでさえ彼がどうやって重力に逆らったか説明できない」

 前人未到の“空中浮遊”。小林はレッドブルを通じ「長年の夢でした。誰よりも遠くへ飛んでみたいと常に思っていましたし、スキージャンプの限界を押し広げ続けたいと考えていました。今まで経験したことのない規模感でした。最高のチームに恵まれ、夢が叶いました」と語っている。

 男子の世界記録はオーストリアのシュテファン・クラフトがマークした253.5メートル。国際スキー・スノーボード連盟は、特設台が正式な認定を受けていないなどの理由で世界記録とは認めていない。

(THE ANSWER編集部)