画像生成AI「Stable Diffusion」の開発元として知られるスタートアップ・Stability AIが、共同創業者であるエマド・モスタク氏のCEOおよび取締役の辞任を発表しました。

Stability AI Announcement - Stability AI

https://stability.ai/news/stabilityai-announcement



Stability AI CEO resigns to ‘pursue decentralized AI’ - The Verge

https://www.theverge.com/2024/3/23/24109511/stability-ai-ceo-emad-mostaque-resignation-decentralized-ai

Stability AIの声明によれば、モスタク氏の辞任の理由は「分散型AI追求のため」だとのこと。

ただちに、最高執行責任者のシャン・シャンウォン氏と最高技術責任者のクリスチャン・ラフォルテ氏が暫定共同CEOに任命されており、Stability AIの基盤を構築して次の成長段階に導くための常任CEO探しが始まっています。

ジム・オショーネシー取締役会長は「取締役会を代表して、モスタク氏のStability AIとオープンソース運動へのリーダーシップとコミットメントに感謝します。常任のCEOを探すにあたり、シャン・シャンウォン氏とクリスチャン・ラフォルテ氏が暫定的な共同CEOとして、業界をリードする製品の開発と商業化に向けて、会社をうまく導いてくれると確信しています。彼らの補完的なスキルセットと経験はこの役割に最適のもので、我々の将来、そしてStability AIがより強い会社としてこの時期を抜け出す力に自信を与えてくれるものです」と述べました。

辞任したモスタク氏は「私は、最初の開発者を迎えてから2年で、界隈で最高のモデルを構築し、数億ダウンロードされる存在に導けたことを誇りに思っています。私はStability AIの使命と、優れた力を手にしていることを強く信じています。今こそ、AIがオープンで分散化されたままであることを保証するときです」と述べています。

なお、モスタク氏はX(旧Twitter)でも「AIで最も重要なことはGPUではなく、調整とガバナンスです。手遅れになる前に、AIを分散化する必要があります」と投稿しています。



CEOを続けながら分散型AIに取り組んでもよさそうに思えますが、モスタク氏は、自身がStability AIの議決権の過半数を保有していることなどが悪影響を及ぼすとして辞任を決めたことを明らかにしています。