アフリカ大陸とマダガスカル島の間、インド洋南西部のモザンビーク海峡にあるフランス海外県のマヨットは、コモロ諸島の中で地質学上最も古くに形成された火山島です。そんなマヨットの軍事・エネルギー施設はマヨット本島の隣にあるパマンジ島に集められているということで、これまで犯罪多発都市や沈みかけの絶海の孤島、人よりホッキョクグマが多い世界最北の町などに弾丸現地取材してきた「ドメイン島巡り」の第41回目となる今回は、パマンジ島に行って現地の様子を探ってきました。

ドメイン島巡り - 世界のドメイン1,000種類以上を取り扱うインターリンクが、「.cc」「.tv」「.sx」等、南太平洋やカリブ海などの「島のドメイン」約50種類に焦点をあて、実際にその島々に行き、島の魅力をレポートします。

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◆マヨットはどこにあるのか?

マヨットはモザンビーク海峡の北端にあり、コモロ諸島の北西に位置しています。マヨットは二つの主要な島「マヨット島」と「パマンジ島」から構成されており、二つの島を合わせたマヨットの総面積は374平方km、2020年時点で人口は27万9500人です。使用されている通貨はユーロで、公用語はフランス語。日本との時差はマイナス6時間です。

目次

◆パマンジ島の魅力を探る

◆世界で最も美しいと噂のバダミアース発電所

◆火山の噴火口に水がたまってできたジアニ湖

◆マヨットの食事事情はこんな感じ

◆街で見かけた「.yt」ドメイン

◆現地でのSIM購入&速度調査

◆パマンジ島の魅力を探る

日本からマヨットへは「バンコク→レユニオン経由」「ドーハ→ケニア経由」「パリ→ケニア経由」などの行き方があります。今回は「バンコク→レユニオン経由」を選択。レユニオンからエール・ オーストラル航空で約2時間のフライト中には、軽食としてキノコ&ゴルゴンゾーラのピザとキットカットが出ました。1935年にイギリスで誕生したキットカットは、世界中で1秒間に約700本が食べられているチョコレート菓子。日本はその消費量がイギリスに次いで世界2位だそうです。



マヨットのザウジ・パマンジ国際空港は、マヨット本島ではなく今回の調査先であるパマンジ島にあります。



というわけで、ザウジ・パマンジ国際空港に到着。

マヨットのザウジ・パマンジ国際空港に着陸 - YouTube

空港ではレユニオンよりも黒人の割合が多い印象を受けました。白人5割、黒人5割、アジア系の人はほとんど見かけません。



乗り合いタクシーでパマンジ島を調査していきます。



まずは、マヨットの歴史と文化がわかるマヨット博物館へ出発。



空港から約30分でマヨット博物館に到着しましたが、残念なことに閉館していました。情報によると開館時間は9時〜12時と14時〜17時の二部構成で、到着したのは16時過ぎで間に合っていたはずなのですが……。訪問した月曜日は閉館日でもありません。



博物館は入場無料。1995年にマジカボ沖で発見されたマッコウクジラの巨大な標本などが展示されているそうです。

Googleマップで「Musée de Mayotte」(マヨット博物館)と調べても同名称の場所は表示されません。「Maison du Gouverneur」(旧知事公邸)の敷地内に博物館があるので、調べる時は「Maison du Gouverneur」の方で調べるようにしてください。

マヨット博物館に入れず途方に暮れている私たちに、博物館関係者らしき人がタクシーを紹介してくれました。運転手はポールさん。フランス語しか通じないとのことでGoogle音声翻訳で観光案内をお願いしました。



◆世界で最も美しいと噂のバダミアース発電所

ポールさんが最初に案内してくれたのはラバトワール村のビーチ。



そして港です。



カルフールを発見。カルフールはパリ近郊にグループ本社を置き、世界各地にチェーン展開するスーパーマーケットです。パマンジ島内にも数店舗あります。



広い店内には新鮮な野菜や肉、果物が売られています。



もちろん日用品も。日常生活に必要な物は何でも揃いそうです。



水を買いたかったのですが、品切れだったのでコカ・コーラを買いました。



カルフールを出てバダミアース発電所に出発。Googleの口コミには「世界で最も美しい発電所」と書かれています。



バダミアース発電所に到着。発電所内に入ることはできないので周辺を散策します。





ここは火力発電所で、2013年時点ではマヨットの電力の総生産量の38%を供給していたそうです。



西日を浴びる発電所。残念ながら、どの辺りが世界で最も美しい発電所なのかはよく分かりませんでした。



◆火山の噴火口に水がたまってできたジアニ湖

島最大の見どころと言われるジアニ湖に行ってみます。ジアニ湖は火口湖。火口湖とは、火山の噴火口に水がたまってできた湖のことです。



車で行けるのは途中まで。途中からは歩きで向かいます。



なかなかの山道です。



靴が砂だらけになりました。



看板を発見。もうすぐ到着するようです。



火口湖が見えました。車を降りてから約15分ほど歩いて到着です。写真だと伝わりづらいですが、エメラルドグリーンに輝いていました。



というわけで、来た道を帰ります。



今回の宿泊先「Ibis Styles Mayotte Aeroport」に到着。



開放感のある敷地内にはプールもあります。



部屋も綺麗でした。



◆マヨットの食事事情はこんな感じ

夕食は、レストラン「Le Mekong」に行きました。



店内はアジアっぽい雰囲気。入口には仏像のイラストや置物がところ狭しと飾ってあります。



招き猫もありましたが、和食レストランではありません。猫の左腕に書かれている「招財進寶(しょうざいしんぽう)」とは、「宝を求めて前進すれば、必ず蓄財を招き、子孫繁栄につなげることができる」という意味です。



注文したのは、店員さんおすすめのスエイフィッシュ(22ユーロ/約3410円)、豚肉のしょうが焼き(20ユーロ/約3100円)などです。日本人好みの味でとてもおいしかったです。



翌朝、朝食を兼ねてGoogleマップの口コミで「マヨットで最高のパン屋」と書かれている「Le Péché Gourmand」に行きました。



入口にあったボードには「VOTRE PATISSIER VOUS PROPOSE(あなたのパティシエがご提案します)」と書かれています。



店内は混んでいました。



どのパンもおいしそうです。



4つ注文してみました。



購入した4つのパンです。値段は4つで7.30ユーロ(約1155円)。



このパンは日本の「うなぎパイ」の味にそっくり。



飛行機の時間が迫っていたので急いで空港に向かいます。マヨットで暮らす人の大半はイスラム教徒なので、頭髪を隠すヒジャブや顔だけ出して全体を覆うチャドルを着用する女性を多く見かけました。



◆街で見かけた「.yt」ドメイン

それぞれの国には、「ccTLD(国別コードトップレベルドメイン)」という国ごとに割り当てられたドメインが存在します。「ドメイン島巡り」は、そんなccTLDの中でも「島国」に割り当てられている約50種類のドメインに焦点をあて、実際にそのccTLDが割り当てられている島国を訪れて現地の魅力をレポートすると共に、「現地でそのドメインがどのように使われているのか?」を調べるのが目的。

マヨットに割り当てられているccTLD(国別コードトップレベルドメイン)は「.yt」です。残念ながらレジストリのオフィスはフランス本国にあるため訪問できなかったのですが、パマンジ島でも「.yt」ドメインが使われていました。

街で見かけた「.yt」ドメインは以下のような感じ。

これはレンタカー会社の広告。



家電、DIY用品、パソコンなどを取り扱うディスカウントストア「Maore Discount」。空港に設置されているモニターでPRしていました。



「G La Péche」は魚屋さん。トラックの後ろに貼ってありました。



◆現地でのSIM購入&速度調査

マヨットではeSIMのUbigiを利用しました。ザウジ・パマンジ国際空港で測定したところ53Mbpsで快適なネット環境でした。



海外に行く予定のある方は以下のページも参考にしてください。

2022年、最強の海外用eSIMはコレだ!海外用Wi-Fiはやめておくべきこれだけの理由|株式会社インターリンク

https://note.interlink.blog/n/nbc08ddc8169e

というわけで、今回のドメイン島巡りで訪れた場所は以下のGoogleマップ上でまとめて確認可能。

また、「マヨットまで実際どうやって行けばいいの?」というアクセスの詳細はここから確認可能です。

ドメイン「.yt」の詳細や申し込みについては、以下のリンクから確認できます。

ytドメイン登録(マヨット)|世界のドメイン取得、コンサルティングならGonbei Domain(ゴンベエドメイン)



(文・写真:インターリンク https://www.interlink.or.jp/

ドメイン島巡り https://islanddomains.earth/)