【薬剤師解説】「不眠症」の原因や具体的な症状を知っていますか?

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不眠症とは「睡眠に関する問題が1カ月以上続く」状態を指します。具体的にどんな症状が続くのでしょうか? 薬剤師の小田桐さんに不眠症の概要や基本的な症状についてお聞きしました。

監修薬剤師:
小田桐 功武(薬剤師)

大学卒業後、都内の病院に薬剤師として就職。病棟や腫瘍センターなどを経験し「がん専門薬剤師」を取得。また、予防医療に関する正しい知見の収集・啓発・行動を推進している。

不眠症とは? 原因と症状について

編集部

まず、不眠症について詳しく教えて下さい。

小田桐さん

不眠症とは、なかなか寝付けなかったり、途中で起きてしまったりなど睡眠に関する問題が1カ月以上続くことで、日中に倦怠感や意欲・集中力の低下などを引き起こす疾患のことをいいます。長期間にわたり夜間の不眠が続き」「日中に精神や身体の不調を自覚して生活の質が低下する」、という2つのポイントが診断基準になります。

編集部

不眠症にも種類があると聞きました。どのような種類があるのですか?

小田桐さん

不眠症は、おおまかにですが以下の4つのタイプに分けられます。
入眠障害:寝つきが悪く、なかなか寝付けない
中途覚醒:眠りが浅く途中で何度も目が覚めてしまう
早朝覚醒:早朝に目が覚めてしまう
熟眠障害:睡眠時間が確保されていても、本人にとってぐっすり眠れたという満足感が得られない

編集部

人によって症状は異なりそうですね。不眠症はどうして起きるのですか?

小田桐さん

病気やストレスが原因の場合もありますが、生活習慣の乱れが引き起こしている場合もあります。例えば、生活習慣の乱れが原因とするならば、それらの要因を改善することができれば睡眠薬に頼る必要はないのかもしれません。しかし、こころや身体の病気が原因である場合には、睡眠薬を服用しても不眠症を改善することができない可能性があります。医療機関を受診し、専門医からの診察を受け原因を究明することが必要です。