主演・高橋一生、手塚治虫の名作漫画『ブラック・ジャック』が24年ぶりにドラマ化決定!
医療とは何か――そんな根源的な問いに深くメスを入れながら、時に厳しく、時に優しく…人の生き方に真正面から向き合うエピソードを次々と紡いできた手塚治虫の名作漫画『ブラック・ジャック』。
“医療漫画の金字塔”として色褪せることなく、多くの人に愛され続けてきた同作は、連載開始から早50年が経過。
節目を迎えた2023年からは、生成AIを活用した新作漫画の制作など、連載50周年記念の特別プロジェクトも多数展開され、今なお増加する熱狂的ファンを沸かせている。
そんななか、過去に幾度となくアニメ化および実写化、そして派生作品を生み出してきた同作のオリジナルが、実力派俳優・高橋一生を主演に迎え、24年ぶりにテレビドラマ化されることが決定した。
法外な治療費と引き換えに、どんな手術も成功させる無免許の天才外科医ブラック・ジャックが、コロナ禍を経て…医療の在り方がふたたび問われる令和の時代、センセーショナルによみがえる。
◆原作の有名エピソードを凝縮!
テレビ朝日では1981年、加山雄三主演で『ブラック・ジャック』を初めてテレビドラマ化。
その後、TBSで放送された本木雅弘主演の2000年版テレビドラマなど、さまざまな実写版や舞台版が各所で制作され、作品によっては大幅なアレンジも施されてきた。
そんな『ブラック・ジャック』が連載50周年の節目となる今回は原作から厳選した有名エピソードを凝縮し、その真髄をぐっと掘り下げていく。
あらためて“医療とは何か”が問われる今だからこそ、人々の心に強烈に突き刺さる『ブラック・ジャック』。2024年版では原作へのリスペクトの念を軸に据えながら、現代を生きる人たちへ“時代を超えた真摯なメッセージ”を投げかける。
◆高橋一生が追及した“ブラック・ジャック像”
主人公ブラック・ジャックは、神業ともいえる手術手腕を誇る驚異的な天才外科医ではあるものの、単純に絵に描いたようなヒーローでは決してない。
常にドライで冷酷に見える彼。その半面、患者とその関係者が置かれた状況を見据え、密かに心を痛める優しさも。さらに、要所要所で壁にもぶつかり、時には滑稽な姿もさらけ出す。
そんな実に多面的であるがゆえに、人々を惹きつけてやまないブラック・ジャックに、新たな命を吹き込むのが高橋一生だ。
高橋は「正直なところお話をいただいたときは、自分にできるのかと思いました。いくら彼の矜持や人情、生に対する思いが好きであっても、いざ自分が演じるとなれば、当たり前ですが話はまったく別です。好きというだけではどうしても成立しない何かがあると思うからです」と、素直な心境を吐露。
彼が全身全霊で演じる“ブラック・ジャック”に注目だ。
◆大物スタッフも参画!
本作には鬼才のクリエイターも続々と参画する。
監督を務めるのは城定秀夫。『アルプススタンドのはしの方』と『性の劇薬』(ともに2020年)でヨコハマ映画祭・監督賞を受賞し、『女子高生に殺されたい』『ビリーバーズ』(2022年)でも注目を集めた城定監督が、『ブラック・ジャック』の世界をどう切り取り魅せていくのか期待が高まる。
また、脚本を務めるのは森下佳子。『JIN -仁-』(2009年、2011年)、『ごちそうさん』(2013〜2014年)、『天皇の料理番』(2015年)、『義母と娘のブルース』(2018年ほか)、高橋一生ともタッグを組んだ『おんな城主 直虎』(2017年)、『天国と地獄 〜サイコな2人〜』(2021年)といった大ヒット作に加え、2025年放送のNHK大河ドラマ『べらぼう 〜蔦重栄華乃夢噺〜』の脚本も手掛ける森下。彼女が手塚プロによる綿密な監修のもと、現代設定も取り入れつつ、入念に再編成する物語にも注目だ。
さらに、人物デザイン監修・衣装デザインを柘植伊佐夫が担当。NHK大河ドラマ『龍馬伝』(2010年)や『どうする家康』(2023年)、『精霊の守り人』(2016〜2018年)、『シン・ゴジラ』(2016年)、『翔んで埼玉』(2019年、2023年)、高橋主演の『岸辺露伴は動かない』(2020〜2022年ほか)も手掛けた柘植。2000年版『ブラック・ジャック』でもブラック・ジャックのヘアメイクデザインを担当した天才クリエイターが、今回は細部に神を宿らせながら、ドラマの世界観をすべて監修する。
◆高橋一生(ブラック・ジャック役)コメント(全文)
――出演オファーを受け、ご自身がブラック・ジャックを演じると聞いたとき、どう思いましたか?
今回演じさせていただく間黒男はブラック・ジャック「先生」ですが、僕にとっては大事な「先生」と呼ばれる人が一人、います。
正直なところお話をいただいたときは、自分にできるのかと思いました。いくら彼の矜持や人情、生に対する思いが好きであっても、いざ自分が演じるとなれば、当たり前ですが話はまったく別です。
好きというだけではどうしても成立しない何かがあると思うからです。好きだからこそ失敗することも大いにあると思います。
それでもお受けさせていただいたのは、『おんな城主 直虎』などでご一緒させていただいた脚本家の森下佳子さん、『民王』でプロデューサーをされていた飯田サヤカさんがお声掛けくださったこと。それが何よりも大きな決定打でした。
撮影が始まった今も、試されているようなことが日々起きています。多くの方の心の中にいるブラック・ジャック像や基盤を大きく外すことなく、何よりも自分が思うBJ像を一瞬でも溢してしまいたくありません。
これまでと同じように、お芝居をするときは、迷うことなく打ち出していきたい。演じさせていただくたびに納得し、許せる瞬間を積み重ね、それが作品になっていけるよう、毎シーン毎カットお芝居をさせていただいています。
観てくださる皆さんもぜひ厳しい目線で観ていただき、願わくば楽しんでいただけるとありがたいと思います。
――森下佳子さんが書かれた脚本を読んで、どんな感想をもちましたか?
森下さんが書かれる脚本は、表現が非常に豊かなんです。
読み進めていくごとに「さあ、この場面はどうしたら、より素敵に立体化していけるだろうか?」と、感覚が具体的になっていきました。
――人物デザイン監修・衣装デザインを柘植伊佐夫さんが担当されていますが、ブラック・ジャックになったご自身を見てどう思いましたか? 新しいアイデアや感情は湧いてきましたか?
僕は基本的に柘植さんが「大丈夫」と言ったら、大丈夫なんです。柘植さんは嘘をつかない方で、ダメだったら何度でもやり直す方。
その柘植さんが、僕がブラック・ジャックの扮装をしたときに「うん」と言って頷かれたので、きっと大丈夫だろうなと思っています。と同時に、この姿にいかに説得力をもたせながら、原作を愛する視聴者の皆さんの前に存在できるか…という点も大事だな、と。
また、今回初めてブラック・ジャックと出会う方々にも、その人となりをわかってもらわなければなりません。このダブルスタンダードを成立させるためには、演者とスタッフの総合力が大きく関わってくるので、常に針の穴に糸を通すような感覚の撮影になるかもしれないなと思ってます。
単純に「わーい!『ブラック・ジャック』の世界にいる!」という気持ちには、決してなれないですね。
――最後に、視聴者の皆さんにメッセージをお願いします。
『ブラック・ジャック』の世界や、手塚治虫さんの漫画がとても好きな方々に「うん、アリだわ」と言っていただかないと、失敗だと思っています。
僕も自分自身が納得し許せる瞬間を求め、常に厳しい視線でお芝居を模索しているので、視聴者の皆さんにも厳しく観ていただきたいです。