テレビ、雑誌で活躍する人気料理家・藤井恵さんに、日もちしない「キノコ」を手軽においしく食べる方法を教わりました。仕事、育児で時間がない人にも、世帯の人数が減って、1人分や2人分のご飯づくりがおっくうになってきた人にもおすすめです。

キノコの酒蒸しとアレンジレシピ

一年じゅう手に入るキノコですが、秋のものは特別に香りがいいように感じますと、藤井さん。

「生のままでは日もちしないので、酒蒸しにしておくと、芳醇な香りが楽しめて食感もシコシコ! スダチなどを絞っていただくだけでも絶品で、生のキノコと同様に使える万能保存食です」

できるだけ簡単に、素材のもち味を引き出せるように調理法教えてくれました。

●キノコの酒蒸し

材料(つくりやすい分量)

エノキダケ 2袋(200g)
シメジ 2パック(200g)
シイタケ 6枚(120g)
塩 小さじ1/2
酒 大さじ2

【つくり方】

(1) エノキダケは根元を切り落とし、長さを2〜3等分に切ってほぐす。シメジは石づきを除いて小房に分ける。シイタケは石づきを除いて薄切りにする。

(2) フライパンに(1)を入れて塩、酒の順にふり、フタをして火にかける。蒸気が上がってきたらフタを取って全体を混ぜながらいりつけ、しんなりしたら火を止める。再びフタをして蒸らしながら冷ます。

(3) 保存容器に(2)を入れ、冷蔵庫で保存する。

保存期間は冷蔵で4〜5日

【POINT】

・キノコは1種類でもかまいませんが、それぞれに個性的な味わいや歯ごたえ、香りをもっているので、数種類組み合わせたほうがおいしさが増します。
・全体を混ぜながらいりつけて火をとおすと、少ない水分でも焦げる心配がありません。
・フタをして蒸らしながら冷ますと、香りが閉じ込められて味よく仕上がります。
・グラタンやパスタ、シチューなどの具として利用したり、スープに放り込むだけでも一品できます。

 

●【アレンジレシピ】キノコのおろし甘酢

さっぱり、料亭風のこじゃれた小鉢。

材料(2人分)

キノコの酒蒸し 150g
大根 8cm
A[赤唐辛子(種を除いて小口切り)1本 ゆずの絞り汁(または酢)大さじ1 砂糖大さじ1/2 塩小さじ1/4]

【つくり方】

(1) 大根は皮をむいてすりおろし、水気を軽くきって(A)を加え混ぜる。

(2) 器に(1)を盛り、キノコの酒蒸しをのせる。

 

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